6月前半特集は「女性管理職137人が伝授! 管理職になっても困らない仕事術」。「女性は管理職になりたがらない」とはよく耳にしますが、今回は管理職経験のある女性たちにアンケートを実施。「これを知っておけば、管理職も怖くない!」と背中を押してくれる内容です。

管理職として必要となるのがリーダーシップ。このリーダーシップにはさまざまなスタイルがあり、時代の変化に合わせて、新しいスタイルがどんどん生まれています。これらの知識を得ることで、より適したリーダーシップ・スタイルを選べるようになるのです。『なぜ自信がない人ほど、いいリーダーになれるのか』(日経BP)の著者で、女性管理職育成コンサルタントの小早川優子さんに詳しく説明してもらいました。

「私にはリーダーや管理職は向かない」 何を根拠にそう思う?

 「『私にはリーダーや管理職は向かない』と言う人の多くが、リーダーシップに対して、古い固定観念を持っています」と言うのは、ワークシフト研究所代表で、女性管理職育成コンサルタントの小早川優子さん。小早川さんがいう「固定観念に縛られたリーダーシップ・イメージ」とは、次のような「男性的なリーダーシップ」を指します。

深夜残業や休日出勤をものともせず、心身共にパワフルに働く。24時間365日を会社にささげる。組織内の上下関係を重んじ、部下を厳しく指導する。チームの誰よりも仕事ができ、仕事上の出来事は可能な限り詳しく把握しようとし、大事な意思決定は自ら行い、部下には自分の決定に従わせる――。

 上記のような強いリーダーシップ・スタイルは過去のものです。

 「以前なら、社員のマジョリティを占めるのは、似通った属性の人たちでした。学歴が似たり寄ったりの独身男性、もしくは、専業主婦を妻に持つ男性が多数である職場が多かったことでしょう。

 しかし、今は多様性の時代。社員の性別も家族構成も生活スタイルも価値観もさまざまです。育児や介護と仕事を両立している人も多く、職場によっては国籍の多様性も増しているでしょう。こうした職場で求められるリーダーシップ・スタイルが多様化しているのも、納得がいきますよね」

 小早川さんは、今の時代にお勧めのリーダーシップ・スタイルが2つあるという。

「職場のリーダーや管理職はかくあるべし」という古い固定観念に縛られていないか、自問してみよう
「職場のリーダーや管理職はかくあるべし」という古い固定観念に縛られていないか、自問してみよう