コロナ禍により、「ボーナスはどうなるのか」「残業代がなくなるのでは…」など、今後の収入不安を抱いている人も多いだろう。業界によっては、既に影響を受けている人、今後じわじわと影響を受ける人、さまざまだ。先が読めない今、個人でできる生活防衛策にはどんなことがあるだろうか。生活費の不安を解消し、今すぐできるお金の整理術を、ファイナンシャルプランナーの前野彩さんに聞いた。

 現時点では、収入に大きな影響が出ていないという人でも、「今後、新型コロナウイルス感染拡大による経済への打撃の影響が、収入面に出てくる人は多いでしょう」と、前野さんは指摘する。

 「緊急事態宣言が解除されても、新型コロナウイルス感染拡大防止の対策は、今後も社会全体で取り組む必要がありますし、コロナ前とコロナ後では、社会の価値観や生活様式、働き方は変化しています。消費行動も変化している今、業界を問わず、影響が長引く可能性があります

 例えば、「ボーナスが減る」「ボーナスが出ない」「仕事の量や質が変わり、給料が減る」など、収入ダウンを避けられない人もたくさん出てくるという。

「いくら減るのか」を考える前に

 突然、コロナ禍を生きていくことになった私たち。不安ばかりが増大してしまうが、「今、私たちが考えたいのは、『収入がいくら減るか』ではなく、『いくらあれば大丈夫か』です!」と前野さんは強調する。

 「世の中の状況も、会社の売り上げも給料も、自分ではなかなかコントロールできません。でも、自分の家計はコントロールができる。これまでは日々忙しくて、面倒な家計の見直しを後回しにしてきた人も多いと思いますが、テレワークや在宅勤務で、少し時間の余裕ができたdoors世代には、今こそ、お金に前向きになってほしいタイミングです。目をつぶっていたお金のことを棚卸しして、withコロナ時代を生き残るための健全な家計をつくる絶好のチャンスだと思っています」

 前野さんが教えてくれた、今すぐやるべきお金の整理のポイントは次の5つだ。