長いキャリア人生の中で自分が思い描いたようなプランを進めるためには時には自分にお金と時間をかけることが必要です。今回の特集では具体的な自己投資の方法のほか、実際に自分に投資をすることによってキャリアを開拓した女性たちを紹介します。

オランダ在住のフリーランスライター・佐藤まり子さん(36歳)は、大学時代から英語学習を継続してTOEIC880点を取得し、英語を武器に大手IT企業に転職。その後フリーランスのライターとして独立し、2017年にはオランダに移住しました。「英語」と「移住」によって、自らの力で仕事も人生も飛躍させた彼女に、英語を学び続けた理由やオランダ移住の経緯、自己投資で人生を飛躍させる秘訣を聞きました。

「英語」と「移住」で仕事も人生も飛躍させた佐藤まり子さん
「英語」と「移住」で仕事も人生も飛躍させた佐藤まり子さん

大学2年生のときに世界一周の船旅へ

 佐藤さんが本格的に英語の勉強をスタートしたのは、大学生の頃。中学生を対象とした学習塾のアルバイト講師を務め、英語を担当したことがきっかけでした。

 「生徒に教える立場だったので、中学で習う英文法を丸暗記して、例文をスラスラ口に出せるようになるまで繰り返し勉強しました。大学2年生のときには船で約100日かけて世界一周旅行をする『ピースボートクルーズ』に参加し、暗記した英文法を実際の会話でも使っていました

 船旅の最中、佐藤さんは船内で英語の文法教室を開き、希望者に英語を教えていたといいます。「船には若い人も乗っていましたが、仕事をセミリタイアした年配の人も乗船していました。年を重ねても意欲的に英語を学び、人生を楽しんでいる姿を見るうちに、英語はさまざまな人に自分の気持ちを伝えるためのコミュニケーション手段であり、人生を楽しむためのツールだと思うようになったんです」

 この経験がきっかけで、旅行後も「英語を継続的に勉強していこう」と思った佐藤さん。さらに、大学3年生のときに学内で配られていたフリーペーパーで読んだコラムが、現在のキャリアに大きな影響を与えたといいます。

 「そのフリーペーパーには、米国でMBA(経営学修士)を取得し、海外で起業した先輩が紹介されていました。日本を飛び出して、人生を楽しみながら海外でキャリアを築いている先輩に憧れ、『私もいつか自分で会社を興して独立してみたい』『日本だけでなく海外でも活躍できる人になりたい』と思うようになったんです」

 大学卒業後はIT関連企業など数社を経験し、ウェブメディアの企画や記事執筆、ウェブサイトの制作、キャンペーン企画など、独立できるだけの知識とスキルを習得していった佐藤さん。その後31歳でオランダに移住し、現在はフリーランスのライターとして現地で活躍しています。

 佐藤さんは、どのようにして大学時代に抱いた夢をかなえたのでしょうか? 独学で学び続けた英語以外にも、彼女はキャリアの節目で人生の転機となる自己投資をして、大学時代に思い描いた将来像を実現していました。

「英語学習」「ウェブデザインスクール」「オランダ移住」という3つの自己投資を行った佐藤さん
「英語学習」「ウェブデザインスクール」「オランダ移住」という3つの自己投資を行った佐藤さん
自己投資をキャリアに生かす秘訣を公開します!
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