働く女性を対象に人間関係に関するアンケート調査を実施したところ8割以上の女性が「人間関係に悩みがある・過去にあった」と回答しました。職場での人間関係は仕事へのモチベーションだけでなく、自分の健康をも脅かす大きな問題です。そんな人間関係のトラブルを避け、快適な毎日を送るためのノウハウをご紹介します。

あなたの周りには、威圧的な態度を示したり、なぜか自分にだけ当たりが強いと感じたりする上司や同僚はいないだろうか。そんな「攻撃」をする人たちは、一体どのような人物なのか。そんな人に遭遇してしまったときはどうしたらいいのだろうか。精神科医の片田珠美さんに、「攻撃」する人の心理と、その対処法を聞いた。

威圧的、当たりが強い…「攻撃」してくる人から身を守るには

片田珠美さん
片田珠美さん
精神科医。大阪大学医学部卒業。京都大学大学院人間・環境学研究科博士課程修了。京都大学博士(人間・環境学)。京都大学非常勤講師(2003~16年度)。フランス政府給費留学生としてパリ第8大学精神分析学部でラカン派の精神分析を学ぶ。臨床経験にもとづき、犯罪心理や心の病の構造を分析。精神分析学的視点で、社会の根底に潜む構造的な問題も分析している。近著に『他人をコントロールせずにはいられない人』(朝日新書)ほか多数

編集部(以下、――) 上司や同僚のなかに、威圧的で攻撃的な態度を取る人がいます。

片田珠美さん(以下、片田) 威圧的で攻撃的な人の特徴として、「相手によって態度を変える」ことが挙げられます。

 例えば、目上の人に対しては腰が低く丁寧な対応をするけれど、立場が下の人に対してはとても威圧的で、場合によっては暴言を吐くこともある。そういった人は、立場が上の人たちからは気に入られていることも非常に多いんです。

―― なぜそのように立場が下の人に対して攻撃してしまうのでしょうか。そして、攻撃を受けやすい人や、受けたときの対処法についても教えてください。

「攻撃」をする人たちは、一体どのような人物なのか。そんな人に遭遇してしまったときはどうしたらいいのだろうか
「攻撃」をする人たちは、一体どのような人物なのか。そんな人に遭遇してしまったときはどうしたらいいのだろうか