好感度が高く、自信をつけているあの人は、どんな美容法を実践しているのか。30代から始めるべき美容は? 単に見た目をよくするだけじゃない。キャリア戦略になる、自己ブランディングとしての美容について探っていく。

 お金と気持ちに余裕が出てきた30代に入り、美容への意識が高まってきたというdoors世代3人の座談会。前編「30代実践 やってよかった高コスパ美容法 本音座談会」では、どんな美容法を実践しているのか、いくらかけてどんな効果があったのかを具体的に聞いた。

 「当初は目的にしていなかったのに、美容に取り組むことで自信がついた」という言葉も印象的だ。今回も引き続き、座談会でのリアルな本音を紹介しながら、「キャリアの自信につながった」というエピソードを具体的に聞いた。さらに、ブランディングの専門家、ミント・ブランディング代表の守山菜穂子さんの解説も併せてお届けする。

(名前は仮名、写真右から)

さとみさん(33歳)
IT・広報、副業でライター

ひろこさん(33歳)
教育施設経営

ゆりさん(30歳)
PR・司会業

編集部(以下、――) 美容に力を入れたら「実は、自分の自信につながった」というエピソードが印象的でした。もう少し具体的に教えてもらえますか?

ひろこさん そうですね。私自身は、一言で言うと、自己肯定感が高まりました。今、教育施設を経営しながら、新規事業を立ち上げ、大学にも通っています。とにかく、時間がないんです。やらなくてはいけないことと、やりたいことが山ほどあって……。20代後半も同じように仕事一筋で走ってきましたが、取引先の人と会うときでも「もう時間がないから、メイクもケアもこれでいいや」と半ば諦めモードでした。仕事の大事な場面でも、私は不満足な状態で人前に出ていたんです。

 でも、美容にお金と労力をかけることを自分で取捨選択し、定期的にメンテナンスをするようになってからは、人前に出て仕事をすることに対して気後れしなくなりました。「私はこれだけやっているんだから、きっと大丈夫」と気持ちが安定してきたように思います。

ゆりさん 私も、(前回の記事で)お話ししたように、「美容を習慣化できていること」が自分の自信につながっていますね。何か新しいことを始めるときも、「私は続けられるはず」という自己肯定感があるため、挑戦へのハードルが下がっている気がします。でも実は私も、さとみさんと同じように、自分の見た目にコンプレックスを持っていた時期があるんです。

―― どんなコンプレックスだったのですか?