転職活動をする際、「35歳を超えてからの転職は難しい」といった言葉を聞いたことがある人も多いのではないでしょうか? 果たして「転職35歳限界説」は本当なのでしょうか?実はやり方次第で35歳以降の転職も不可能ではありません。30代の転職、成功の秘訣を経験者や専門家のアドバイスから探ります。
AIを活用した女性専用パーソナルジム事業を展開するスタートアップ企業「FURDI(以下、ファディ―)」で広報としてPR業務を担当する福藤百合さん。
AIを活用した女性専用パーソナルジム事業を展開するスタートアップ企業「FURDI(以下、ファディ―)」で広報としてPR業務を担当する福藤百合さん。

転職の動機は「事務以外のキャリアを磨きたい」

 現在、AIを活用した女性専用パーソナルジム事業を展開するスタートアップ企業「FURDI(以下、ファディ―)」で広報としてPR業務を担当する福藤百合さん。30歳のときに転職フェアで出合った同社にトレーナーとして入社し、4年目を迎えた。

 前職は安定した実績を持つ老舗の食品関連会社。自宅から近く、労働環境や福利厚生、給与面においても大きな不満はなかったという。しかし、入社から8年目を迎えた30歳のときに自分のキャリアプランを見直し、転職を決めた

 「前職は『超ホワイト企業』と言ってもいいくらい働きやすい環境でした。でも、私には男性優位の組織体制と感じられ、異動などのチャンスもなく、この先のキャリアプランが描けませんでした。長く勤めても昇進は望めそうにないし、事務以外の仕事、例えば、明確な数値目標がある営業職などに興味が湧いてきました。

 27歳のときに産休と育休を取得し復帰。その後ライフスタイルが変わり、30歳を迎えて改めて自分のキャリアを見直したとき、事務の仕事はもう十分やり切ったと思ったんです。それから転職を考えるようになりました」

 福藤さんは、初めての転職活動を始めるにあたり、まずは転職エージェントに登録。アドバイスを受けながら履歴書と職務経歴書を作成したが、最初の壁となったのは事務職だけの経験だった。