常に時代の先をいく、最前線で活躍しているリーダーたちは、どうやって情報収集しているのだろう。そして、情報をどうやって生かしているのだろう。自分にとっての正しい情報の見極め方は――。各界のリーダーたちに聞きました!

 講談社で、『ドラゴン桜』、『働きマン』、『宇宙兄弟』などのヒット作品を次々と手掛けた編集者の佐渡島庸平さん。その後独立し、2012年に漫画家や小説家を中心としたクリエイターのエージェント会社「コルク」を創業。さまざまな漫画や小説の企画編集に携わるだけでなく、オンラインコミュニティー「コルクラボ」など新たなウェブサービスの提供を行うなど、枠にとらわれることなく、これまでに無かったものを生み出してきた。

 常に時代の最先端を行くクリエーティブな発想は、どこから生まれるのだろうか? 日々、どのような情報収集術に支えられているのだろうか?

 佐渡島さんが編集部のオンラインインタビューに答えてくれたのは、なんと屋外!

取材時間ちょうどにZoomに登場した佐渡島さんは……歩いていた!
取材時間ちょうどにZoomに登場した佐渡島さんは……歩いていた!

 それも炎天下に、銀座から渋谷まで徒歩で移動しながら。よっぽどお忙しいのかと思いきや、「毎日4~5時間は歩くことを習慣にしている」という佐渡島さん。歩きながらスマホのワイヤレスイヤホンでインタビューに応じたり、会議に参加したりすることはよくあることなのだという。

 「歩くことは情報収集の1つになるんですよ。街を歩いていると『こんなところにギャラリーがあるな』『あの飲食店は閉店してしまったんだな』など、あちこちに思いもしなかったようなものとの出合い、発見があるんですよね」

ほぼ毎日歩いている佐渡島さん。この画像は、取材の別日に「お散歩情報収集中の佐渡島さん」を自撮りしてもらった
ほぼ毎日歩いている佐渡島さん。この画像は、取材の別日に「お散歩情報収集中の佐渡島さん」を自撮りしてもらった

人気編集者が、新聞やテレビを見ない理由

 佐渡島さんに情報収集術について聞いてみると、驚きの答えが返ってきた。

 「新聞も読まないし、テレビも見ない。以前は見ていたネットニュースも今は見なくなりました」

 常に時代をリードするコンテンツを送り出してきた編集者が、テレビも新聞も見ないとはどういうことだろう。