仕事の生産性を最大限に引き出すために欠かせないのが「良質な眠り」です。「若いうちは寝なくても大丈夫」なんていうのは大間違い。20~30代女性は生物学上、眠くて当たり前。十分な睡眠を取って、一日を有意義に過ごすワザを教えます。

仕事に生かす! 睡眠マネジメント

20~30代の女性が眠いもう1つの大きな理由が「生理」。体温が上がる黄体期(生理前)はプロジェステロンの作用で夜の睡眠の質が下がり、日中の眠気が強まります。生理周期と眠気の関係性をよく知り、期間ごとに適した仕事をスケジュールする方法を識者3人に教えてもらいました。

生理前、生理中に眠いのはホルモンのせい

 睡眠に詳しいスリープクリニック院長で医師の遠藤拓郎さんは言います。「スリープクリニックを訪れる20~30代女性患者さんの悩みの大半は『眠れない』ではなく、『どんなに寝ても眠い』という症状です。これを過眠症と言います。ひどくなるとナルコレプシーや睡眠時無呼吸症候群など過眠を伴う病気の場合もありますが、特殊な病気を伴わないこともままあります」

 さらに生理も女性の眠気を引き起こす重要なファクターです。生理前は「月経前症候群」の症状もあり、強い眠気につながる場合があります。日経doors女性読者向けアンケートでも「月経前が異常に眠くなり、つらい。永遠に寝れてしまう」(20代後半・正社員)という回答がありました。

 「生理前に到来する黄体ホルモン期間中、女性の体内ではプロジェステロンという女性ホルモンが分泌され、その作用で体温が上がりっぱなしになってしまいます。人は上がった体温が下がることで眠りに入りますから、体温が上がりっぱなしになると夜うまく眠れなくなり、その結果、昼間に眠くなるのです」(遠藤さん)

 生理前だけでなく、生理中もプロジェステロンのはたらきが残るため、眠気があります。読者アンケートでは「生理中、眠くて仕方がない。入社1年目の時に、大事なプレゼンの場でスライドを先に進める役を務めたのですが、気づいたら意識が飛んでおりプレゼンの場で迷惑を掛けてしまった」(20代後半・正社員)という回答もありました。

 あまりに睡眠の状態が悪ければ婦人科やスリープクリニックで薬を処方してもらう必要がある場合もあります。「年を取り、50~60代になると今度は更年期が訪れます。この期間は女性ホルモンの分泌が不安定になるため、ひどく眠たくなったり逆に眠れなくなったりします。閉経後は女性ホルモンが分泌されなくなりますから、最終的には眠れないことのほうが増えていくのです」(遠藤さん)

 では、若い女性があまりに眠くて仕方がない場合はどうしたらいいのでしょう。「夜に、なるべく質のいい睡眠を取ること。日中は、適度にカフェインの力を借りて眠気を乗り切ること。昼休みの終わりにパワーナッピング(昼寝)を取るなどの工夫が効果的です」(遠藤さん)

「仮眠のルール4つ」については、次ページで詳しく紹介
「生理周期×眠気×仕事のポイント」については、3ページ目で解説。「生理×眠気」カレンダーも掲載