doors世代にとってあるあるの転職、結婚、人間関係といった悩みについて、人気転職アドバイザー、離婚弁護士、精神科医のTomy先生、お笑いタレントぼる塾のあんりさんなど、さまざまな業界のエキスパートが回答してくれます。

今回は、キャリアアップと夫婦関係のバランスに悩む30歳女性からの相談。3000人以上の離婚相談に対応し、『誰も教えてくれなかった 「離婚」しないための「結婚」の基本』(KADOKAWA)著者である弁護士・後藤千絵さんが答えた。

「付き合っているときはお互いに一人暮らしで、週末はどちらかの家で一緒に過ごすという生活をしていました。結婚後二人の関係性に大きな変化があるとは思っていなかったのですが…」(相談者・澤田さん)
「付き合っているときはお互いに一人暮らしで、週末はどちらかの家で一緒に過ごすという生活をしていました。結婚後二人の関係性に大きな変化があるとは思っていなかったのですが…」(相談者・澤田さん)
相談者DATA
澤田史織さん(30歳、サービス、仮名)
商社勤務の夫は31歳。結婚歴約2年

悩みの概要
結婚後に生活上のすれ違いが重なり、夫婦関係がぎくしゃく。今年春には大ゲンカに発展。夫のモラハラ的な言動も気になる。離婚を覚悟しつつ、少し距離を置くことで表面上の関係性は戻ったが、今も本音で接することはできず、夫婦関係、キャリア、将来に不安を抱える日々。夫婦関係は修復できる?

後藤千絵さん(以下、後藤さん) 一時期は離婚を覚悟したほど、悩まれたのですね。

澤田さん 結婚後の環境の変化にお互いが適応できず、生活上の「違い」を埋められないまま衝突することが増えました。今は、夫よりも私の勤務時間のほうが長く、帰宅時間が遅いことも多いんです。時間に余裕がないことから、夫婦のコミュニケーションがうまく取れなくなっているように感じています。

後藤さん 「違い」とは、どのような部分なのでしょう?

澤田さん 1つは、日常生活における家事や住環境への考えです。例えば、台所に食器がたまっていたり、洗濯物があふれていたりしていると私は気になるので、仕事で帰りが遅く疲れていてもその日のうちに洗います。対して夫は「平日は家事をしなくていい」と言う。夫がやるわけではなく放置したままなので、家事負担は私に偏っています。

 2つ目は、休日の過ごし方。私は結婚後に仕事の昇進で以前より忙しくなりました。日ごろの疲れを取るため、休日は自宅を中心にゆっくりと過ごしたい。でも夫は気分転換がしたいから、ずっと家にいるのは嫌だといいます。

 夫婦の溝が決定的になったのは、夜の夫婦生活のタイミングが合わなかったことです。今年の春のケンカの直接的な原因でもあるのですが、私が夜寝ぼけていて夫の誘いに気づかなかったり、断ったりしたことが続いて、夫は深く傷ついたようです。それ以降、私のことを否定する発言をしたり、しばらく無視したりして、別の部屋で寝るようになりました。私は拒絶をしているつもりはないので、どうすればいいのか分かりません。

後藤さん そのことについては、話し合いの機会は持てたのでしょうか?

 次からは、モラハラ傾向のあるパートナーへの接し方のポイントやこじれた夫婦関係の修復に効果的なアクション、離婚リスクへの備えについて、掘り下げていきます。

<モラハラ傾向あるパートナー 逆ギレを避ける話し合いのポイント>□相手を追い詰めない/□無理に相手を○○とは思わない/□○○言い方を工夫する/□二人で○○しているときに、○○を探る/□本人は○○いない場合が多い。○○や○○の話などをきっかけに、意見交換してみる
<居心地の悪い夫婦関係 今からできる離婚リスクの備え>□経済的に自立ができるキャリアは強みになる。キャリアダウンの決断は慎重に/□○○や○○が困難な離婚は長期化することも。感情に任せた行動は不利に働くことが多いので、戦略的に準備をする/□夫婦の○○について把握しておく/□○○で夫の○○を○○しておく