転職エージェントの宣伝をあらゆるところで見掛けるようになりましたが、一体どこに登録すればいいのか、不安に思う人も多いでしょう。そんな転職エージェントを賢く「使い倒す」テクニックをお伝えします。

 転職エージェントに登録する際、必要になるのがエントリーシートへの記入です。また、実際に転職活動をスタートしたら、職務経歴書を求人先企業に提出しなくてはいけません。誰もが就活の頃に経験があるとは思いますが、中途採用はまた勝手が違います。今回はエントリーシートと職務経歴書を書くにあたっての外せないポイントなどをお伝えしていきます。特に重要とされる職務経歴書については、「転職のプロ」に実際に添削してもらいました。

エントリーシートで誇張は不要。希望しない方向に進むことも

 転職エージェントに出す「エントリーシート」とは、担当者に自分がどんな人物で、どんな経歴やスキルを持っているかを知ってもらうためのツールです。エージェントによっては「事前ヒアリングシート」など、呼び名は異なりますが、「担当者がその人のこれからのキャリアプランを立てる上で基盤となるもの」と、パソナでキャリアアドバイザーを務める宮崎壮一郎さんは説明します。

 「転職エージェントは、その人のこれまでの状況と、将来について考えながらアドバイスをしていきます。エントリーシートの段階でみえを張ろうとしたり、過度に自分を大きく見せようとしたりする必要はありません。自分のありのままを、正直に書くようにしてください。なぜ転職をしたいのか、希望年収や働き方などの希望・要望も率直に、そして明確に書きましょう。

 転職を成功させたいという思いが強い余り、できないことも『できる』と書いたり、誇張した表現になったりすると、詳しくない業界や進みたくない分野の仕事をすることになるかもしれません。それでは本末転倒ですよね。自分の強みやPRしていくべき部分については、エージェントとの面談の中で一緒に見つけていけるので、エントリーシートに書き込む段階では深く考えすぎなくても大丈夫です」

 記事後半では宮崎さんとキャリアアドバイザーの藤井佐和子さんに、以下の職務経歴書2通にチェックを入れてもらいました。どういうポイントがよくて、何がNGなのか、転職活動で生かせる実践的な指導です。ぜひご覧ください。

宮崎壮一郎さんがチェックした職務経歴書
藤井佐和子さんがチェックした職務経歴書