仕事は続けていきたいけれど出産はどうすればいい? 20代で母になるとは? 30~40代の不妊治療とは? さまざまな事例や年代別にいつか産むためにすべきこと、不妊治療のリアルを紹介します。

 女性であれば誰もが出産を望み、子どもを「産む人生」を選ぶのでしょうか? 同じ女性であっても、一人ひとりが異なる価値観を持ち、固有の人生を歩んでいる存在。だからこそ、皆が「産む人生」を選ぶとは限りません。出産を考える女性がいる一方で、「産まない人生」を考える女性もいます。

 「産まない人生」を考えている30代女性二人の本音を聞いた前編「産まない人生を選ぶことへの葛藤 30代女性二人の本音」に続き、後編では悩める二人が「子の無い人生」を生きるエッセイストの酒井順子さんに質問をぶつけ、人生の指針となるアドバイスをもらいました。社会的少数派であるが故に二人が感じてきた引け目や葛藤に、一筋の光をもたらしてくれた酒井さんのアドバイスとは?

(前編)産まない人生を選ぶことへの葛藤 30代女性二人の本音
(後編)産まない人生を考える女性へ 酒井順子のアドバイスは ←今回はここ

◆「産まない人生」を考える二人の女性

岡田知美(仮名/36歳)さん
・住宅メーカーの広報担当。独身、一人暮らし。家族は両親と妹が一人
・「産まない人生」を考える理由…仕事と子育ての両立は困難。キャリアを手放してまで子育てをしたいと思えない

藤本奈央(仮名/39歳)さん
・メディア運営会社の編集職。独身、一人暮らし。家族は両親と姉が一人
・「産まない人生」を考える理由…思春期の頃から自分が子どもを産み、育てる未来を想像できない。子どもが苦手

◆「子の無い人生」を歩むエッセイストの酒井順子さん

酒井順子(54歳)
1966年生まれ。高校在学中より、雑誌にコラムを執筆。大学卒業後、広告代理店に就職。自身の「未婚、子無し、30代以上」という境遇を自虐的に「負け犬」と定義し、鋭い分析とユーモアあふれる文章で女性の本音を描き出した『負け犬の遠吠え』(講談社)で、第4回婦人公論文芸賞と第20回講談社エッセイ賞をダブル受賞。子の無い人生をどう捉え、どう過ごすのかをつづった『子の無い人生』(KADOKAWA)や、さまざまなテーマでバブル世代を振り返る『バブル・コンプレックス』(KADOKAWA)など、著書多数


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