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2017年、週刊誌の報道で秘書への暴言が報じられ、激しいバッシングを受け、表舞台から姿を消した豊田真由子さん。2020年3月には感染症の専門家として新型コロナウイルス感染症の対策について、テレビで解説。多くの視聴者から「分かりやすい」と高い評価を得ました。そんな豊田さんの2020年にやめたこと&始めたこと、これからの目標を聞きました。
豊田真由子さんの2020年にやめたこと&始めたこと
現在は、介護と保育を行う社会福祉法人やAI研究事業などに携わりながら、コメンテーターや執筆活動を行っている豊田真由子さん。
東京大学卒業後、厚生労働省に入省、米ハーバード大学大学院で公衆衛生学を専攻した豊田さんは、2009年に外交官として赴任したジュネーブで、WHO(世界保健機関)とともに新型インフルエンザのパンデミック対応にも当たった。
その経験を生かし、2020年3月にはテレビの情報番組に感染症の専門家として出演。新型コロナウイルス感染症の対策について解説し、多くの視聴者から「的確かつ丁寧な説明で分かりやすい」と高い評価を得た。
今回は、豊田さんの2020年にやめたこと&始めたこと、これからの目標を聞いた。
「死のうと思うこと」を、とりあえずやめました
―― 2020年に「やめたこと」は何でしたか。
豊田 死のうと思うことを、とりあえずやめました。
あの事件があってから約3年間、一切人前に出ず、隠れてひっそり生きていました。電車に乗る時も、スーパーマーケットでも、ずっと下を向いて「見つかっちゃいけない」と。子どもの授業参観も行けず、運動会は変装してこっそり見に行きました。
打ちひしがれる私に「これまでの経験を、これからは現場で人のために役立てなさい」と、声をかけてくださった方のお手伝いで、社会福祉法人で仕事をしていましたが、一生懸命取り組んではいたものの、やはり自分としては、抜け殻のようだったと思います。
「自分の人生は、すべて無駄だった。この先、生きていても、もう何の希望もない」と考えていました。どうやって死のうかな。だけど、周りに迷惑がかかるよなぁ。子どもたちが「自分の存在は、母を生につなぎとめるだけの価値を持たなかった」と、この先ずっと苦しむだろうな……。そんな思いが頭の中でぐるぐると巡っていました。
けれど、昨年3月にテレビの情報番組出演をきっかけに、少しずつですが「生きていこう」という考えに変わっていきました。「もう一回生き直した」、という感じです。