ついダイエットを気にしてタンパク源の少ない食事に

 女性は往々にして、炭水化物や野菜・果物の摂取が多く、ビタミンやミネラル、鉄、カルシウムを豊富に含む、肉や魚などの動物性たんぱく質を食べていないと細川さんは説明します。「たんぱく質は自分の体の免疫を上げる役割がありますし、女性の美しさのもとになるコラーゲンや女性ホルモンの材料。毎食、『片手の手のひら分』を目安に食べるようにしましょう」(細川さん)

切り身でもそぼろでもいい。「片手の手のひら分」の動物性たんぱく質を食べましょう (C) PIXTA

 特に、毎日の元気とキレイに欠かせない鉄分は大豆などの植物性たんぱく質よりも、肉・魚に含まれる動物性たんぱく質のほうが吸収率に優れているので、おすすめです。ただ、「お肉や魚は食費が高くついて……」という節約志向の人もいるかもしれません。そうした場合は、会社の飲み会なら居酒屋でお刺身や豚しゃぶを選ぶ、朝ごはんに納豆だけでなく卵を添える、食事で取ることが難しければ、豆乳や飲むヨーグルトなどの飲料を上手に取り入れるといいでしょう。

 「自炊する時間がない人は、肉味噌や豚そぼろ、ツナ缶や鮭フレークを買うようにすれば、それほどエンゲル係数が上がらないのでは。節約を極めて栄養失調になっては働けなくなり、本末転倒です。2018年は食材の栄養的コスト(ニュートリションコスト)という考えもぜひ持ってください。肉類はパンや麺に比べて高価ですが、たんぱく質や鉄分の宝庫であり、貧血や風邪を予防します。医療費対策のための栄養価値では、断然軍配が上がります。最低限、『3食たんぱく質』を心掛けていれば重篤な栄養失調になることはありませんよ」(細川さん)

会社の健康診断は「男性社員向け」

 自分の健康状態を知るのに便利な健康診断ですが、実はここにも落とし穴があります。

 健康診断は会社によって検査内容にばらつきがある上、もともとは「男性社員が長く働くためのもの」だったので、糖尿病やメタボリック症候群などをスクリーニングする検査項目に力を入れているようです。たとえ「A判定」が出たとしても、それはあくまで検査した項目の中での判定。細川さんは、女性なら「貯蔵鉄」「甲状腺ホルモン」「AMH(卵巣の中に残っている卵子の数の目安)」を自分で調べておくべきだとすすめています(※検査はレディースプランのある産婦人科や内科などで行っています)。

 「会社の健康診断でも貧血を調べると思いますが、体内に蓄えられている鉄分・フェリチンの総量まで調べましょう。鉄分はエネルギーの宝庫ですし、日々を活動的に過ごすには欠かせないもの。妊娠・出産で大きく減るため、少ない人は事前の治療が必要です」と、細川さんは貧血チェックの大切さを説明します。

 ホルモンやAMHのチェックも大切です。「月経不順や目まい、気持ちのアップダウン、むくみなどが続くときはホルモン異常の可能性が。特に月経不順は甲状腺ホルモンに異常があると起こりやすくなるんです。AHMは『卵巣予備能』といって、卵巣の中に卵子がいくつ残っているかを示す値です。妊娠を考えているならば、自然妊娠が可能である残り時間を大まかにでも把握できるとライフプランも固まりやすいのではないでしょうか。また、高齢出産の現代では、時間に限りがあるため、妊娠前に阻害因子を治療しておくことが大切です」(細川さん)

 日ごろ忙しい人ほど、自分の健康は後回しにしがち。仕事に邁進(まいしん)し、キャリアプランをしっかり立てていても、いざというときに健康を損ねると、「ライフプランが追い付かない」という状態になる恐れもあります。

 日々の食事と、健康チェックをおろそかにしないようにしたいものですね。

聞き手・文/三浦香代子 グラフデータ出典/Will Conscious Marunouchi「まるのうち保健室」 イメージ写真/PIXTA