その言葉遣いは、「損」しませんか?

 無自覚シリーズでもう一つ例を出すと……昔一緒に働いていた人に、美容院に行った翌日に「髪の毛切っちゃったんですか」と言われたことがあります。

 「切ったんですね」とか「ヘアスタイル変えたんですね」なら何も引っかからなかったのですが「切っちゃったんですか」だったので、「似合ってないってことかな……?」とへこんでしまいました。これも、相手は私が傷ついていることに気付かなかったと思います。

 また、職業柄よく言われるのが「はあちゅうさんの本、ブックオフで買いました!」とか「図書館で借りました」です。「買いました」「読みました」だけならいいんですけど「新刊で書店で買う価値は感じてもらえなかったのか」と、モヤモヤします。たぶん相手は好意で言ってくれているのですが、私は傷ついているという悲しい状況です……。

「疲れてませんか?」が生み出す疲れ

 仕事で会うたびに「疲れてませんか?」と聞いてくる方もいらっしゃいます。体調を気遣ってくれているのだとは分かるんですが、全然疲れていないのに「疲れてません?」と聞かれると、「私、顔色悪かったかな……」「元気のない態度を取ってたのかな……」と不安になってしまいます。

 その方は「疲れますよね」「疲れましたね」「疲れてませんか?」などと「疲れた」という単語をあまりに連発するので、正直、その人の「疲れてませんか?」に疲れちゃいました。

話しただけなのに、なんだろう、この疲れる感じ… (C) PIXTA
話しただけなのに、なんだろう、この疲れる感じ… (C) PIXTA