後輩や弱小部署に対する彼の態度をよく見ておいて

 この例からも分かる通り、20代の華やかな男に飛びつくのは考えものなんです。

 花形部署にいる男はかっこよく見えますが、その輝きは今だけの仮の姿。異動もあれば転職するかもしれません。であるなら、次々と女が寄ってくるような人気部署にいる男性より、地味と言われるような部署でも堅実に仕事をしている人のほうがよくないですか。同じ会社であればそう大きく待遇も変わらないでしょうし。

 とはいえ、「今は地味で目立たないけど、10年後、ナイスガイになる素質を持った男の子」を見極めるのは難しいですよね。そこで具体的な方法としてオススメしたいのが、「ダイアログ・イン・ザ・ダーク」です。

 東京・大阪近郊にお住まいの方限定にはなってしまいますが、これは視覚障害者の方に真っ暗闇の空間を案内してもらう体験型施設で、企業研修などにも使われているもの。まさに何一つ見えない暗闇の中でのコミュニケーションが新鮮で、不思議と相手の声や気配だけで「この人は思いやりのある人だな」とか「こいつは意地っ張りだな」と、感じられるんです。私は2回体験しましたが、暗闇では嘘はつけないなあと実感しました。普段いかに視覚情報にごまかされているかに気付きましたよ。

 実際「ダイアログ・イン・ザ・ダーク」を試した後に組織の結束力が高まったという報告もあるそうなので、上司に提案して研修も兼ねつつ、気になるあいつの様子を見てみるのはいかがでしょう。絶対に変わらないその人の本質だけが浮かび上がってくるはずですよ。

「その人のポテンシャルが、暗闇から浮かび上がることもあるんですよね」
「その人のポテンシャルが、暗闇から浮かび上がることもあるんですよね」

夫がデキるやつかどうかなんて、正直どうでもいい

 3割増しされた職場でのハレ姿を真に受けてはいけませんが、仕事ぶりを通じた彼の能力や人柄を知ることができるのは、社内恋愛のメリットですよね。

 特に結婚を考える相手であれば、自分の得にならない後輩や弱小部署に対する彼の態度をよく見ておくべきでしょう。それは「ケ」すなわち身内への態度ですから、結婚後、妻である自分への態度と捉えていいと思います。守衛さんや食堂の人にキツい態度を取るようなら、早晩、妻にもそうするだろうと覚悟すべきです。

 一方で、社内恋愛のデメリットはあまり浮かばないけれど、職場が同じ故に、人によってはプライベートとの切り替えが難しいかもしれませんね。

 私の夫は元テレビディレクターですが、もし彼が家庭内でアナウンサーである自分にダメ出しをしていたら、間違いなく家は血みどろになっていたと思います。

 それもあって、私自身も夫の仕事に口を出すことは極力避けるようにしていました。正直、彼がディレクターとして優秀かどうかなんて、家の中で一緒に子育てしている限りはどうでもいいんです。だったらそんなものは見なくていいし、知らないほうが絶対に心穏やかでいられるはず。同じ職場で距離が近い場合は、その点がデメリットになってしまうかもしれませんね。