結婚すべきは、生理とお金の話をさばさばできる人

「生理の話ができる男性は、結婚相手におすすめかも」
「生理の話ができる男性は、結婚相手におすすめかも」

 あと私の持論ですけど、生理の話とお金の話が安心してできる相手とは、結婚もできると思います。逆に言うとこの二つは、あけすけに話すのがすごく難しいネタなんですよね。

 どちらも生きるために必要なものだけど生々しい話だし、ちょっと恥ずかしかったりみっともなかったり、欲望も絡んでたりする。でもそういう話をしないと同居したり結婚したりできないから、性の話とお金の話ってとっても似ているんです。つまり、自分の一番知られたくない情報を相手に開示できるかってことになりますけど、昔付き合っていた彼はこれができなかった。

 その人は女の人が自分の目の前で下着を着けたり外したりするのが嫌って人で、セックスのときに自分で脱がせるのはいいんだけど、ことが終わった後に着替えをしているのを見ると興ざめするって言うんです。

 どんな幻想カプセルにお住まいだよ! と思いましたけど、当時は自分も若かったんでまあお付き合いしてて。そんな彼と旅行をした時、なーんかお金に関してさっぱりしないんです。「ここは割り勘で」とか「ごめん、1000円貸しといて」とか普通に言えばいいものを、お会計になるとうじうじもじもじ、見えを張ったり細かいことに執着したり、しかもはっきり言わずに「察してな」って態度なんですよ。そんな小心さに幻滅したと同時に、女の人が下着を着けるところを見たくないという言動とリンクして、「コイツは私にすべてを開示する気がない。いろんな意味で、パンツを脱いだところを見せ合いたくないヤツなんだ」と妙に納得したんです。

あえて息子たちの見える場所にライナーのパックを置く

 今の夫とは付き合ってすぐに互いの財布のこと、生理のことを話せた代わりに、ロマンチックな関係ではなくなってしまったかもしれない。ちなみにわが家では生理のことを「お祭り」と言います。口に出しやすく陽気な感じがするでしょ(笑)。

 息子たちも生理のことは知っています。というのも、子どもの「なんで?」に一問一答で答えていったら、小3までにすべての性教育が終わっていたんですねえ。あと、一緒にお風呂に入った時に私からタンポンのひもが出ていたり、もういいかなと思って生理用品をしていなかったら血が出ちゃったりしたところを見ていたので、その都度、「これは赤ちゃんの部屋のお掃除で」と説明していました。普段は私のサニタリーは大人の寝室についているトイレに置いてあるので息子たちの目には触れないのですが、旅行のときにはコンドミニアムのトイレにパンティライナーの袋を置いておくと、息子たちも見ることになります。息子に「これ置いとくのはどうよ」って言われたので「女性と生活するとこういうものがあるのは当たり前なの。いちいち驚いたり、片付けとけなんて言ったりしないように慣れておきたまえ」と言っておきました。

 私の暮らすオーストラリアのドラッグストアでは、男性用の尿漏れパッドがたくさん売っています。女性用ナプキンみたいにいろんな種類があって、それを見るだけでも「そうかあ、尿漏れに悩む男性はたくさんいるんだな」と理解が深まります。もし身近でそういう話になったら、ちゃんと聞いてあげようって思いました。目に触れるところにあるとか話題に上るって、自分とは違う事情を抱えた人を理解する上で、とても大事なことですよね。