睡眠不足の原因を知って改善を

 さて、睡眠不足の最大の原因は何なのでしょう。睡眠を妨げる原因を聞いてみると、次のような結果になりました。

あなたの睡眠を妨げる原因は何だと思う?(複数回答、n=846)

1位 仕事や外出などによる帰宅時間の遅さ31.6%
2位 ベッド・布団に入ってからのスマホ25.7%
3位 起床を早くする必要性(通勤・通学時間がかかる)18.1%
4位 家事17.4%
5位 育児13.6%

 1位は「仕事や外出などによる帰宅時間の遅さ」(31.6%)、2位は「ベッド・布団に入ってからのスマホ」(25.7%)。3位と4位は僅差で「起床を早くする必要性(通勤・通学時間がかかる)」(18.1%)、「家事」(17.4%)となりました。

 さらに細かく見てみると、生活環境以外の要因としてすべての年代で「寝ながらスマホ」が睡眠を阻害している状況が浮き彫りになりました。

「寝ながらスマホ」をしている?
「寝ながらスマホ」をしている?
女性の「寝ながらスマホ」率は非常に高い

 「寝ながらスマホ」が69.7%の人に日常的な行為として浸透しているようです。性別・年代別で最多だったのは女性20代(86.5%)、次いで女性30代(80.6%)でした。

「寝室に入ったらスマホは見ない」という習慣に切り替えませんか (C) PIXTA
「寝室に入ったらスマホは見ない」という習慣に切り替えませんか (C) PIXTA

 アラームをセットした後はスマホを見ない、ベッドから離れた場所に置くなど、ちょっとした工夫で睡眠不足を改善することも可能です。また、ベッドに入ったらすぐ眠くなるように明かりを暗くするなど、部屋の環境を変えるとスマホを見る間もなく寝られるようになるかもしれません。

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 睡眠の質を上げることによって、決断力・集中力の向上、日中の眠気の減少、会議時間の短縮を実現した会社もあるようです。環境によっては改善が難しいかもしれませんが、脱「寝ながらスマホ」など、今日からできる改善策もあります。まずは簡単なことから始めて、少しずつ睡眠環境を良くしていきたいものですね。

文/華井由利奈 イラスト/PIXTA