荷物が多いほどイライラや不調が増える傾向に

 通勤バッグが重いと、腕や肩に負担がかかるもの。しかし重さが与える影響はそれだけではなく、心の負担にもなっているかもしれません。通勤時の荷物が重いと感じる人と感じない人それぞれに、バッグの重さや中身、イライラする回数について聞きました。

荷物の重さの比較[n=586(通勤時に荷物を持っている人)]

荷物が重いと感じる人約2427g
荷物が重いと感じない人約1194g ⇒約1233gの差

アイテム数の比較[n=586(通勤時に荷物を持っている人)]

荷物が重いと感じる人約11.6個
荷物が重いと感じない人約8.4個 ⇒約3.2個の差

通勤時にイライラする回数の比較[1年間、n=586(通勤時に荷物を持っている人)]
※1日の通勤でイライラする回数を年間通勤日数245日分で算出

荷物が重いと感じる人約370.2回
荷物が重いと感じない人約250.3回 ⇒約120回の差

 通勤時に荷物が重いと感じる人は、そうでない人より、実際に荷物が約1233g重く、所持アイテム数も約3.2個多いという集計結果になりました。また通勤時にイライラする回数は年間約120回も多いようです。

 続いて、荷物が重いことによる弊害について聞いてみました。

荷物が重過ぎてアフター5を楽しめなかったことがある[n=586(通勤時に荷物を持っている人)]

荷物が重いと感じる人54.2%
荷物が重いと感じない人22.6%

肩凝りや腰痛などの不調を感じている[n=586(通勤時に荷物を持っている人)]

荷物が重いと感じる人91.5%
荷物が重いと感じない人77.4%

 荷物の重さのせいでアフター5を楽しめかった経験がある人は54.2%、体の不調を感じる人の割合は91.5%にも上りました。

 所持アイテム別に結果を見てみると、アイテム数が増えるにつれて、「イライラ」や「不調」を感じる割合が多くなっていることが分かります。

通勤時にイライラ・不調を感じるか?[n=586(通勤時の所持アイテム数別、通勤時に荷物を持っている人)]
通勤時にイライラ・不調を感じるか?[n=586(通勤時の所持アイテム数別、通勤時に荷物を持っている人)]
所持アイテム数が増えるほど、イライラや不調が増える傾向に

 晴香葉子氏によると、心理学の観点から見ても重い通勤バッグは心や感情に影響を与えているようです。

 「身体化認知と言いますが、私たちの体の感覚や身体運動は心のあり方に影響を与えます。例えば、温かい飲み物を持って対面すると、相手に温かな感情を抱きやすくなることが分かっています。ゴチャゴチャと整理のついていない重いバッグを持っているという状況は、心を重くする可能性があります。心の重い状態は、楽しさや期待感を抱きにくくし、目の前にある幸運や出会いにも気付きにくくなります」(晴香氏)

 恋愛だけでなく心身の健康のためにも、できるだけ所持アイテムを減らしたいもの。では、一体、どのように荷物を減らせばよいのでしょうか。