ミスマッチ転職の理由第1位は

 「転職後にギャップがあった」、つまり「ミスマッチ転職」をしたと感じている227名を対象に、ギャップを感じた項目を聞いた結果がこのグラフです。

 入社の前と後とでギャップを感じたのは、「人間関係」「労働環境(残業・休みのとりやすさ)」「待遇」がトップ3という結果に。いずれも45%を超えています。

年代が上がると「仕事内容」にミスマッチを感じる

 世代別に見ると、30代はミスマッチを感じる項目が他の世代より多くなっています。また、世代によってミスマッチが起こりやすい項目には違いがあります。

 若いときほど「人間関係」「労働環境」にミスマッチを感じやすく、「仕事内容」は26%にとどまっています。ワークライフバランスを求めて転職したが、思い通りにはいかなかったということでしょうか。

 ところが30代・40代では傾向が異なりました。年齢が上がるにつれて、「仕事内容」が上位にきています。これは、年齢が上がるほど、自分の専門や得意分野やはっきりするためと考えられます。

せっかく転職したのに、また同じ悩みの繰り返し……

 最後に、ミスマッチ転職をした人を対象に、「前職の退職理由」と「転職後の動向」を追ってみます。

・「労働環境」に悩んで転職した人
→ 転職後にも「労働環境」にギャップを感じている割合 57.6%

・「人間関係」に悩んで転職した人
→転職後にも「人間関係」にギャップを感じている割合 53.3%

・「待遇」に悩んで転職した人
→転職後にも「待遇」にギャップを感じている割合 50.6%

・「仕事内容」に悩んで転職した人
→転職後にも「仕事内容」にギャップを感じている割合 50.0%

 なんと、ミスマッチ転職者の大半は、転職によって解決したかったことを、転職しても解決できていないようです。

 せっかく転職したのに、またもやギャップを感じるのは辛いものです。転職に成功した人たちは、どうやってミスマッチを防いだのか。近日中に続編として、転職成功のコツに関する調査結果をお伝えします。どうぞお楽しみに。

文/佐々木恵美 写真/PIXTA