一人暮らしは自由な一方、家事負担は大

 誰の目も気にする必要がない気楽な一人暮らし。しかし、裏を返せば「誰もやってくれない」という厳しい一面も……。

一人暮らしなので、やる気がしなかったり、体調が悪かったりしたら、無理にやらないで元気になってからやるようにしている。以前は、「ちゃんと常にきれいにしなくちゃ」と思い過ぎて、家事がストレスの原因になっていました。(36歳、金融、一般事務)

一人暮らしなので、自分がやらないと家事はたまっていく一方。ためると後が大変なのは分かっているので、こまめにやるようにはしています。(36歳、製造、経理・総務など)

一人暮らしなので、平日は掃除機をかける程度。髪の毛が長いため、床に落ちていると気になってしまいます。土曜日の午前中は家事をすると決めていて、すっきりした気持ちで土日を迎えられます。きれいだと気持ちがいいので、いやいややっているわけではありませんが、平日は仕事後に頑張る気になれません。(29歳、不動産、秘書)

一人暮らしは自由でラク! けれどその分、家事の負担も大きくなり大変ですよね… (C)PIXTA
一人暮らしは自由でラク! けれどその分、家事の負担も大きくなり大変ですよね… (C)PIXTA

【家事がワタシを整える】

 家事を「自分を整えるための作業」と位置付け、前向きに取り組んでいる人もいました。

家事は、自分の生活を整えるものだと思います。最初はTO DOリストを作成し、習慣化するようにしましたが、今は、掃除をする順番が決まっているので、流れ作業的にしています。基本、頭を使うトレーニングだと思って楽しみながら取り組んでいます。(28歳、卸売・流通、企画)

家事がつつがなく終わると、「人間としてちゃんと生きているなぁ……」と、自己肯定感が高まります。仕事やプライベートがうまくいかないときは、とりあえずたまった洗濯物を片付けて、私頑張ってるじゃん! 偉い偉い! と褒めてみます。(25歳、人材、広告ディレクター)

家事は生活で必要なことで、割と料理は好きなので楽しくしているし、整理や掃除は心の整理にも家計の整理にもなるので楽しい。(30歳、製造、営業事務)

家事は自分のストレス解消と生活スキルを上げる手段。(36歳、サービス、総務)

家事は瞑想(めいそう)の時間。ちゃんと自分を整理するのに大事な時間です。家事代行サービスは、エアコンのフィルターや換気扇など、普段掃除しないところをお願いしたい。(39歳、サービス、法務・会計関連専門職)

私にとって家事は、お家の中でダラダラするのを防ぎ、「エクササイズをする代わりに積極的に体を動かす機会をつくるために必要である」と捉えて行っています。お家の中をきれいに保てる上に、拭き掃除などを積極的に行うことで、いい運動になっていると前向きに捉えています。(26歳、法律専門サービス、法務・会計関連専門職)

【楽しむための家事ルール】

 どうしても気が進まないときや時間がないときってありますよね。仕事さながらのルールを設ける、ゲーム感覚で楽しむなど、前向きに継続できるよう工夫している人が多いようです。ピンチの時にきっと役立つ読者のアイデアです。

「家事は仕事」と割り切って、時間帯と内容をルーティン化して取り組んでいます。平日ですべて終わらせて、基本土日に家事はしません。たまっても細かいことは気にせず、どうしても一人でできないものは夫婦で協力して分担します。(33歳、商社、総務)

洗濯物干しで時間制限を設けて、ゲーム感覚で楽しんでいる。(27歳、商社、営業事務)

家事は楽しみながら独創的に行っています。レシピをサイトに紹介したり、雑誌に出ていた収納法を確認・アレンジしたりして、自宅時間が楽しめるように工夫しています。(34歳、教育・学習支援、一般事務)

どうしても嫌なときは、これをやったらコーヒーを飲もうとか、5分だけ頑張ろうと思う。(37歳、情報通信・IT、マーケティング)

なるべく時間は減らしたいもの。短時間で洗濯できる洗濯機、洗剤を使ったり、ルンバで掃除したり、布団乾燥機を活用したりと、便利なモノに頼っています。(40歳、サービス、接客)

家事代行サービス「利用したい」が多数

 「家事代行」という言葉が浸透してきた昨今。プロに家事や掃除を任せることに関しては「頼みたい派」と「頼みたくない派」と意見が大きく二つに分かれました。

利用したい家事代行は、掃除です。部屋が広いので掃除場所が多くて大変なので、週1で床の掃除をしてもらえるとすごくうれしいです! また、エアコンや換気扇の掃除は素人では限界があるので、プロに頼みたいです。(31歳、不動産、営業・企画など)

家事代行を頼むなら料理の作り置きをお願いしたい。保育園のお迎え後の時間に余裕が出そう。夫も私も興味はあるが、代行業者を調べて選ぶ余裕がない。(33歳、製造、研究開発)

家事代行を頼むと、主婦として女性として、駄目だと思われそう。(32歳、学術研究・技術サービス、一般事務)

家事代行サービスは便利だと思いますが、他人を自宅に入れることに抵抗があります。ただ、自分たちではできないような掃除は、在宅中であればお願いしたい。(25歳、卸売・流通、営業)

楽しみながら家事をこなせるのが1番。でも、忙しい時は家事代行サービスを使うのも手 (C)PIXTA
楽しみながら家事をこなせるのが1番。でも、忙しい時は家事代行サービスを使うのも手 (C)PIXTA

【利用したきっかけは? 利用者の声】

 「いつかは利用してみたい」という声が多かったプロの掃除サービス。関心は高いけれどなかなか利用するまでには至っていないよう。経験者の感想です。

カタログギフトをもらった時に家事サービスを利用しました。窓ガラスと台所がきれいになり感激! また利用したいです。でも、事前予約がちょっと面倒でした……。(36歳、サービス、経理)

家事代行はたまに使いますが、探すのが面倒。いい感じの人と巡り合えていないので定期利用もしていない。あと、家が整理されていないから、せっかく片付けてもらっても、即汚くなるので、今の段階で来てもらうのはもったいない。お風呂を本当のプロに掃除してもらいたいと考えているが、気軽に使える家事代行とは値段も違うので、ちゅうちょしている。家事代行を週1回くらい利用できると助かりそう。(39歳、情報通信・IT、研究開発)

 いかがでしたか。家事は気持ちよくこなすと達成感もあり、心もピカピカになるもの。不満をため込まず、無理せず気楽に「ポジティブ家事」を実践したいですね。

文/大楽眞衣子 写真/PIXTA