「友達のような対等な夫婦がいい」人は約33%
「友達のような対等な夫婦がいいと思っている」かという問いに「そう思う」と答えた割合は、既婚者全体で2.4%下がりました。男女とも横ばいか低下傾向の中、「男性20~30代」は8.6%アップ。5割以上が「対等な夫婦関係」が理想と考えているようです。ちなみに「女性20~30代」で対等な夫婦関係がいいと回答したのは43.5%で、20~30代では妻よりも夫のほうが対等な関係を望んでいる実態が浮き彫りになりました。
最後に、これらの調査結果から10年間の夫婦関係の変化をまとめてみましょう。
・「配偶者が心の支え」夫婦は7.4%減少。特に熟年層で下がり幅が大きく、男性20~30代のみアップ
・「自分のことより家族」夫婦は約5%減少。男性の下がり幅が大きい中、男性20~30代は横ばいで83%をキープ
・「夫婦だけの時間を大切にする」夫婦も約5%減少。男女ともダウン傾向に対して、男性20~30代のみ約10%アップ
・「精神的に自立した関係がよい」夫婦は約8%減少。特に男女60~70代は1割以上ダウンの一方、男女20~30代はアップ
・「友達のような対等な夫婦がよい」夫婦は約2%減少。男女とも横ばい・低下傾向の中、男性20~30代は約9%アップ
つまり、全体的に、「配偶者を心の支えにせず、家族より自分を優先し、夫婦だけの時間を大切にしない人」の割合が増えています。夫婦の在り方としては、精神的に自立した関係、友達のような対等な夫婦を望まない傾向がみられます。
そうした中で、「男性20~30代」だけは妻を心の支えにして、自分より家族を優先し、夫婦だけの時間を大切にする人が増えました。さらに、精神的に自立した・友達のような対等な夫婦関係を理想と考える傾向が強まっています。
いかがでしょうか? 結婚する人が減り、離婚する夫婦が増える中、「若年愛妻家」がこれからの日本の結婚観や夫婦関係を変えてくれるかもしれませんね。
文/佐々木恵美 写真/PIXTA