転職後、人生観や仕事への考え方が変わった

 転職したことで、それまでになかったグローバルな視点を身に付けたり、物の見方や考え方が変わったりしたという体験談も多く集まりました。

27歳までベンチャー系の不動産会社にいたが、裁量労働制で深夜まで残業することもあった。その分、成果として評価され、それなりに充実していると思っていた。今の会社に転職してからは、働き方改革などもあり、残業はなるべくしないで平日の夜にトレーニングやエステに通う時間ができ個人の時間を楽しめるようになり、幸せの物差しが変わった気がしている。(36歳、不動産、経理)

26歳の時に外資に転職。日米間のギャップを考え方・人の両面から経験できたことはよかった。(41歳、一般職、総務)

コテコテ国内(内資)系の大手企業のエンジニアから、外資系の小さな企業の専門事務職に転職した際、金曜は18時に皆退社し、会社に残っているのはプライベートで楽しむことがない人や、仕事ができない人といったネガティブな感じだったので、ワークライフバランスについて考え、仕事に対する姿勢を変えるきっかけになった。時間を意識した働き方に変わりました。自分がどう働きたいか、生きたいか、それが大切だと思うようになりました。(42歳、製造、その他)

社会人3年目で仕事を辞めて、海外へ。帰国後、職場は違うが前職に戻った。何事も仕事優先で生活を送っていたが、転職後は遊ぶことや楽しむ生活を優先にして、仕事を切り上げるようになった。(34歳、医療福祉関連、専門職)

転職後、仕事にやりがいができた

 以前の職場と比べて、仕事のスピードや内容が変わり、自信を持ったりやりがいを感じながら働いている人も多くいるようです。

日系から外資に転職。ビジネススピードがとにかく早く、承認に時間がかからずほぼリアルタイムで提案した企画を実施できた。海外の本社やメディアとも仕事ができ、今ではなかなかない経験から市場価値が上がり、さまざまなジョブオファーをもらえるようになった。(34歳、小売、マーケティング)

38歳になる今年、教育業界から会計業界へ転職しました。以前の仕事は恐らく向いてはいたけれども、自分の将来を見据えての異業種転職です。新しいことばかりの毎日に大変さとやりがいを感じる毎日を送っています。(38歳、会計事務、専門職)

新卒の営業職から外資系の内勤総合職に転職。配属先にはとても優秀で個性的な先輩がそろっていて、内勤としての高いレベルを感じることができました。いろいろなことにチャレンジしたくて転職したので、本当にいい環境です。おかげで仕事レベルを高く持ち続けることができています。(34歳、保険、総務)

自分の将来を見据えて、異業種に転職。新しいことばかりの毎日に大変さとやりがいを感じています(写真はイメージ) (C)PIXTA
自分の将来を見据えて、異業種に転職。新しいことばかりの毎日に大変さとやりがいを感じています(写真はイメージ) (C)PIXTA

 転職は、ただ単に仕事や職場を替えて状況や待遇を変えるだけでなく、新しい人との出会いがあり、これまでとは違った考え方や価値観と出合うチャンスでもあります。現状を変えるのは非常に勇気のいることですが、転職を迷っている人は経験者の言葉を参考に、一歩踏み出してみてはいかがでしょうか。

文/榎本志津子 写真/PIXTA