どん底を脱出する! 乗り越え方

 皆さんはどんなことをして、どん底を乗り越えたのでしょうか? つらい時期の対処方法を伺いました。

とにかく友人や家族に話を聞いてもらいました。むかついていても、人に話すとなぜか笑えるエピソードになっていることに気付いて、それからは、どれだけ笑えるエピソードを集めるかという視点で対応することができました。(28歳、医療福祉関連、企画・一般事務)

正社員入社2年目で管理職として配属された先で、継続年数が長い契約社員の管理職数名からいじめを受けました。いじめに負けてはいけないと、泣くことも会社を休むこともせず、一生懸命に仕事に取り組みました。ある時、チームごとに分かれてのプレゼン大会があり、私の率いるチームが最優秀賞に選ばれた時、職場の空気が変わったように思います。(30歳、生活関連サービス、営業・販売・接客)

まさに今年8月がどん底でした。6月に転職し、今年8月の忙しさで自分のスキルのなさを思い知り、なんとなく「私はできる」という意識だったところを「なんにもできない!」と自暴自棄に。新しい職場の上司がとてもいい方で、モヤモヤを全部聞いてもらいました。また、年の近い同僚に話を聞いてもらって休みの日は5時間くらいおしゃべりしたことが一番の気分転換になりました。たくさんの人の話を聞いて、話を聞いてもらって救われました。(32歳、小売、販売・接客)

会社と家以外に行く場所をつくるためヨガに通い始め、リラックス方法を学んだ。(33歳、デザイン、専門職)

転職して心機一転。自分には我慢が足りないのか、物事が続かないのかと思ってしまったことがありましたが環境をガラッと変えたら自信が持てるようになりました。すぐに気持ちを切り替えて、転職を決意してよかったです。我慢してまで嫌なことを続けるのは時間の無駄、体にも悪いと思います。(30歳、医療福祉関連、受付)

どん底の経験があるから今がある!

 意外にも多かったのが「2度と味わいたくはないけど、いい経験になった」という声。どん底を味わったからこそ見える景色や生まれた思いがあるようです。

新入社員として入社して1年半くらいの頃、何をやっても先輩に叱られてばかりで負のスパイラルに陥ってしまい、毎日本当につらかった。今思うと、自分の行動一つ一つに責任を持つための試練の時期だったと思う。二度とあんな思いはしたくないけれど、つらかった分、周囲の優しさが身に染みて、感謝の心を育てる期間になった。(33歳、製造、専門職)

地方から東京に異動し、半年間全く仕事がなく、バリキャリで自信満々だった自身のプライドをへし折られた。仕事がない期間を経験し、仕事観が変わった。また、「仕事できるだけありがたい」と思えるようになった経験であり、これがあるから今が頑張れていると思う。(34歳、製造、営業・企画・技術職)

入社1年半で転勤。上司が人に仕事を任せられない性格で、必死に取ってきた商談でも上司に軽く横取りされ、暇で悩んでいました。厄の前借りになったのか、つらい3年間を終えた今、いいことしか起きていません。トップセールス1回、社長賞2回、部門賞1回を1年半で取ることができました。また、東京に帰ってきてから結婚もできました。(33歳、製造、営業)

新入社員の時の配属先がおじさん上司とマンツーマンで、その上司によるパワハラで頭がおかしくなりそうでしたが、頑張って耐える毎日。その後、上司が辞めさせられどん底から抜け出せました。元上司のことは反面教師。私は絶対他人を否定したり、侮辱したりしたくないと強く思いました。社会人1年目の最初から経験していてよかった。いい勉強になりました。 (27歳、コンサルタント、総務・営業・企画・一般事務・営業事務)

転職をした先で、慣れない&合わない営業職だったせいか、遅くまで残業が続き、半年で心が折れそうに。その後、会社のフロント部門から管理部門まですべてを経験することとなり、今の仕事にも役立っている。(38歳、情報通信・IT、一般事務)

 どん底の経験も乗り越えられると、「試練」や「勉強」と前向きに捉えることができるようですね。仕事でのどん底は、体や心が不調になる前に逃げてしまうことも一つの手。何よりも自分を大切に、どん底を乗り越えていきたいですね。

文/河島まりあ 写真/PIXTA