【質問2】キャリアの転機になったことは?

【回答】コーチからの「必ず目標達成できるのはなぜ?」という質問

 キャリアステージに応じて、私はコーチングを受けることがあります。コーチングには「身内には心配をかけたくないことや本当の胸の内を明かせて、自分を客観的に見られる」というメリットがあるんです。

 普段はコーチに話を聞いてもらう立場ですが、ある時コーチから「原さんが必ず目標を達成できるのはなぜ?」と逆に質問されたことがありました。

 「目標を立てても、一歩を踏み出せない人もいるんです」と打ち明けられて、驚きました。私にとって目標は「必ず達成できるもの」だったからです。問題点を洗い出し、それらを解決してさえいけば、必ず達成できるもの。そこで、私自身がどうやって問題点を整理しているか、改めて思い出してみたところ、あるキーワードが浮かびました。それが「すごろく」でした。

 「すごろく」は、私なりの思考の整理法です。ゴールに向かって、すごろくのマスを進めるように、1個1個やるべきことを自問自答しながら考えていくんです。

 高校生の頃から、それをノートに書き出して実践していました。例えば「バイトリーダーになりたい」というゴールに到達するために、「できるだけシフトを入れる」「仕事を覚える」といったステップを1つずつ書き込んでいきます。目標に向かって一歩ずつ進んでいる様子が見えますし、ゴールまで何が必要か、自分はどこまで進んでいるのかがノートを開くだけで把握できます。

すごろくは人に見せる必要はなく、書き込む内容は妄想でも構わないそう。「自分の感情を素直に書き出すことが大切なんです」(原さん)
すごろくは人に見せる必要はなく、書き込む内容は妄想でも構わないそう。「自分の感情を素直に書き出すことが大切なんです」(原さん)

 この「すごろくノート術」を教えてほしいという声をいただき、2016年9月からはワークショップを開講しています。

 私にとっては染み付いた思考法で、珍しいものとは思っていませんでした。でも、ワークショップで皆さんにお伝えすると、「仕事にも家事にも使える」「三日坊主の自分が続けられて、うれしい」といった声が上がっています。女性の皆さんが夢をかなえていく姿を見ると、私もうれしいです。

【質問3】移動中の時間の使い方で工夫していることは?

【回答】一人LINEグループで脳内会議をしています

 私のLINEには「一人グループ」がたくさんあります。日々のスケジュールやタスクを管理する「デイリーすごろく」、部屋を片付ける「ときめき収納」、「献立・買い物リスト」など、目的ごとにグループをつくり、移動時間を使ってLINEで脳内会議をしています。

その時の感情ややるべきことを、LINEを使って「自分で」「自分に」相談する
その時の感情ややるべきことを、LINEを使って「自分で」「自分に」相談する

 LINEは手帳と違って揺れる電車の中でも入力しやすいですし、写真やブックマークを保存できるので便利。おかげで日々のタスク完了のスピードが加速しています。「すごろくノート」の電子版、のようなイメージですね。

テーマに合わせてURLや画像を保存しておけるのも便利
テーマに合わせてURLや画像を保存しておけるのも便利