【質問9】自分の「欠点」だと思うことは?

【回答】「緊張しい」です

 私、すごく「緊張しい」なんです。パーティーにお呼ばれしても壁の花になっていたり、ぽつんとしていたり……。そのため、「緊張しているな」「動けないな」「言葉が出てこないな」と思ったときは、無理やりにでも楽しむようにしています。「楽しむぞ!」と思うと、途中から緊張がほぐれていくのです。

 「あの人怖そうだな」とか「こういう失敗しそうだな」と思っていると、引き寄せてしまうんですよね。車の運転と一緒です。「あそこに電柱がある」「あそこにS字カーブがある」と怖がっていると、車をこすってしまう。でも、「電柱があるの? うん、それだけ」と思って、目の端では捉えながらも注視せず、自分の道を真っすぐ見るんです。それと同じで、自分にダメなところがあっても、「緊張するよね。怖いよね。でも楽しもう」と、補正するようにしています。

【質問10】自分の「好きなところ」は?

【回答】ネガティブ思考だけどめげないところ

 すごくネガティブ思考なのですが、めげない「のんきさ」があります。私は「大丈夫へと向かう橋」をたくさん架けるんです。このことは拙著「進む、書籍PR!」(PHP研究所)にも書いたのですが、仕事でもプライベートでも、何か問題がありそうな気配がしたら「大丈夫」にするために、先回りして不安を解決したり、準備したりしています。車の運転に例えると、運転していてボールが突然飛んできたとします。そのときに「ボールが来るなら子どもも来るでしょう」と予想して、スピードを落とす感じです。大人になってからは、その先回りが上手にできるようになりました。

仕事では車を愛用。担当書籍を積んで移動しているそうです
仕事では車を愛用。担当書籍を積んで移動しているそうです

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 離婚という経験で考えたことや、印象的な人との出会い、自分の欠点を補う方法など、さまざまなお話をしてくださった奥村さん。出会った人や起きた出来事に真摯に向き合っていくことが、未来の自分につながるのかもしれません。

聞き手・文/飯田 樹 写真/品田裕美

奥村知花(おくむら・ちか)

本しゃべりすと/書籍PR。1973年東京生まれ。成城大学文芸学部卒。総合アパレル商社、レストラン業界を経て、2003年より書籍専門のフリーランス広報として独立。以後、新刊書籍のパブリシティー活動の他、「本しゃべりすと」という独自の肩書のもと、雑誌の特集記事や書評エッセーの連載執筆、ラジオ番組などでの書籍紹介を担当している。近著に「進む、書籍PR!」(PHP研究所)。