【質問9】落ち込んだときの対処法は?

【回答】寝るのが一番。そして、友人とのおしゃべり。

 落ち込んだときには「寝る」に尽きます。睡眠不足だと仕事のクオリティーも下がるし、イライラして人に対する当たりもきつくなってしまうので、寝るが一番です。

「当たりがきつくなる前にいったん寝る。早い段階で、寝て回復!」
「当たりがきつくなる前にいったん寝る。早い段階で、寝て回復!」

 そして、気の置けない女友達とご飯を食べることです。

働き続けることの醍醐味、ご褒美だと感じているものは?

【回答】仕事を通じて出会った友人と信頼を深められること。

 先ほどの回答の続きにもなりますが、年々感じるのは、仕事を通じて出会った友人たちがかけがえのない宝物になっているなぁと。

 去年は、(元リクルートエグゼクティブエージェントのヘッドハンター、現在はmorich代表の)森本千賀子さんと、(Will Lab代表の)小安美和さんと、「大人の修学旅行」と題してカンボジアに行ったんですよ。

 二人とは「AERA」時代の取材やコラボ企画を通じて出会ったのですが、仕事や人生に対する価値観が近くて意気投合し、時々ご飯を食べる仲なんです。5月くらいに3人で会った時に話が止まらなくて、カンボジアで面白い事業を立ち上げた元気な女性がいるという話も聞いて「行こう!」と即決。その場で手帳を開いて、3人の予定が合う週末が11月に一つだけあったので、その場でブッキング。金曜夜出発火曜朝帰国の弾丸ツアーでしたが、スパで癒やされて、おいしいご飯を食べて、3日間しゃべり倒すという最高の旅でした。

 あと、レタスクラブ編集長の松田紀子さんとは、出産した産院が一緒だったママ友で、仕事が忙しくて全く産院の指導を守れなかった「不良ママ」同士の絆で結ばれているんです(笑)。「仕事は楽しい! 仕事が好きだよね!」と素直に言い合える女性の仲間がいることにどれだけ救われたか。この「罪悪感ゼロ」の価値観を広めようと、「紀子と敬子」というユニットを結成して「女子たちを励ますために、どこにでも行こう!」と盛り上がっています(笑)。

 手痛い失敗もたくさんしてきたし、つらかった時期もありました。でも、仕事を続けてきたことで、できることも増えたし、お互いに分かり合える価値観で結ばれた仲間もいる。これが何よりのご褒美です。

 「『仕事が好き』って言っていいんだよ!」と、若い女性たちにもっともっと伝えていけるよう、私自身も仕事を楽しみながら歩み続けていこうと思います。

文/宮本恵理子 写真/洞澤佐智子

浜田敬子

1989年朝日新聞社入社。地方支局、週刊朝日編集部などを経て99年から「AERA」編集部。女性の働き方雇用問題、国際ニュースを中心に取材。副編集長、編集長代理を経て2014年から編集長。外部プロデューサーによる1号限りの「特別編集長号」やネット媒体とのコラボなど新機軸に次々と挑戦。朝日新聞社総合プロデュース室プロデューサーを経て、2017年に転職。「ビジネス インサイダー ジャパン」統括編集長に就任。新著は「働く女子と罪悪感」(集英社)