温かい笑いで元気が出るホームドラマも多数
この冬は元気がもらえるホームドラマも多い。『下剋上受験』や『大貧乏』は、親子一丸となって前向きに生きる家族の姿が、明るく温かく描かれる。『スーパーサラリーマン左江内氏』も家族愛をテーマにしている。
『下剋上受験』
中卒の父と偏差値41の娘が最難関中学を目指した実話を実写化
1月13日スタート/金曜22時/TBS系
(編集部のおススメ度 ★★★)
原作は、14年に刊行された桜井信一のノンフィクション。中卒の父と偏差値41の娘が、二人三脚で最難関中学を目指した実話をドラマ化。
不動産の営業マンの信一は、学歴とは無縁の人生を送ってきたが、名門大学出身の新入社員に担当客を奪われてしまう。学歴の影響を感じた信一は、娘の将来が心配になり、塾のテストを受けさせるが、一番下のクラスを勧められ、「手遅れ」だと言われる。そこで信一は娘と2人で難関中学を目指すことを決意、奇跡を起こしていく。
信一役に阿部サダヲ、妻役に深田恭子。小学5年生の娘役には、オーディションで山田美紅羽が選ばれた。
『スーパーサラリーマン左江内氏』
おじさんヒーローが頑張る 大人の癒しとなる応援ドラマ
1月14日スタート/土曜21時/日本テレビ系
(編集部のおススメ度 ★★)
藤子・F・不二雄の大人向けマンガを実写化。
家では鬼嫁と思春期の娘と息子に邪険にされ、会社では万年係長の、中年サラリーマンの左江内が主人公。そんな平凡なおじさんが、ある日怪しい老人に無理矢理スーパーヒーローになれるスーツを押し付けられる。何とかスーパーヒーロを辞めたいと思いながらも頑張る、大人のための応援ドラマ。
左江内を堤真一が、鬼嫁を小泉今日子が演じる。深夜ドラマではおなじみのコメディの名手・福田雄一が、脚本と演出をゴールデンタイムで手掛ける。笑えながらも、最後は前向きになれる作品。
『大貧乏』
無一文に追い込まれたシングルマザーが理不尽な社会に立ち向かう
1月8日スタート/日曜21時/フジテレビ系
(編集部のおススメ度 ★★★)
勤めていた会社が倒産し、給与も貯金も失ってしまったシングルマザーのゆず子(小雪)。途方に暮れていたが、高校時代から彼女に思いを寄せていた弁護士の柿原(伊藤淳史)が現れ、「会社の倒産には裏がある」と助言する。2人の子どものために強い母になろうと決意したゆず子は、柿原と共に悪の正体に反撃するために立ち向かう。
お金と愛をテーマに、ヒーローとして母が立ち上がるヒューマン・コメディー。脚本は『リッチマン・プアウーマン』の安達奈緒子。スカッとした爽快感と、身長差のある小雪と伊藤とのコミカルな掛け合いが見どころとなる。
『バイプレイヤーズ~もしも6人の名脇役がシェアハウスで暮らしたら~』
6人のおじさん名脇役が共同生活 ゆるさが魅力のコメディ
1月13日スタート/金曜24時12分/テレビ東京系
(編集部のおススメ度 ★)
大型ドラマのオファーを受けた6人の名脇役たちが、監督の発案で、役作りと絆を深めるために3カ月間共同生活を送ることになる。そんな中、主役降板の噂を聞き、シェアハウスに激震が走る。おじさんたちのキュートで微笑ましい共同生活と、役者としての生き様が、フェイクドキュメント形式で描かれる。
遠藤憲一、大杉漣、田口トモロヲ、寺島進、松重豊、光石研という、映画やドラマに引っ張りだこの一流バイプレーヤーたちが集結。渋くてカッコいいのに、ドラマとしてはゆるいコメディ。全員が本人の名前で主演する。
文/内藤悦子