――ありがとうございます。ヘレンさんの貴重なご意見、参考にさせていただきます。では最後に、「未来を花束にして」を通してどんなことを感じてもらいたいか、読者にメッセージをお願いします。

 「大好きにならずにはいられない作品だと思うので、ぜひ見ていただきたいです。美しい映画ですし、きっと興味を持っていただける内容なので、見た後にいろいろ考えさせられるのではないでしょうか。自分自身の生き方を見つめ直すきっかけにもなると思います。日本での女性の権利向上のために、まだまだやれることがあるはずなので、この映画が少しでも参考になればうれしいです」

「未来を花束にして」
2017年1月27日、TOHOシネマズ シャンテほか全国ロードショー
(C) Pathe Productions Limited, Channel Four Television Corporation and The British Film Institute 2015. All rights reserved.
提供:KADOKAWA、ロングライド 配給:ロングライド 後援:ブリティッシュ・カウンシル
公式サイト:http://mirai-hanataba.com/

【STORY】
1912年、英国ロンドンに暮らすモード(キャリー・マリガン)は、劣悪な環境の洗濯工場で働いていた。同じ職場に、自分より好条件で雇われている夫サニー(ベン・ウィショー)と、愛する幼い息子がいるモードは、今の生活が変わることなど考えたこともなかったが、ある日、女性参政権運動を展開するWSPU(女性社会政治同盟)の活動を目の当たりにしたことをきっかけに、自分が違う生き方を望んでいることに気づく。WSPUのカリスマ的リーダーであるエメリン・パンクハースト(メリル・ストリープ)の演説は、そんなモードの気持ちをさらに鼓舞するが……。サラ・ガヴロン監督、アビ・モーガン脚本、フェイ・ウォード製作という女性スタッフによる、実話を基にした力強い感動作。

文/清水久美子 撮影/小野さやか