松浦弥太郎『しごとのきほん くらしのきほん 100』

気の持ちようで生活は変わる

 2016年前期に放送され、話題を集めたNHKの連続テレビ小説『とと姉ちゃん』。このドラマのモチーフとなった、雑誌『暮らしの手帖』の前・編集長、松浦弥太郎氏が提案する、生活するうえで大切にしていきたい200のフレーズが詰まったエッセイです。

 最初の100フレーズは仕事について。「前例に頼らない」「私を主語にして話す」「大切なことは午前中に」と言った短いフレーズの横に、松浦さんの考えや思いが添えられています。

 続く100フレーズは、仕事を離れた日常の暮らし方について。「質素でも豊かな食事を」「コレクションではなくセレクション」「悲しみは、我慢しない」など自分に対して向けられる言葉もあれば、「安易にプライベートに触れないこと」「年下にも年上にも、きれいな言葉で。」など、他者への思いやりの重要性を改めて認識させられる言葉も。

 雑誌に出てくるような丁寧な暮らしに憧れながら、日々に追われて余裕がないという人は多いかもしれません。そんな人に向けて、心持ち一つで丁寧な生活はできるということを、松浦さんは優しく語りかけてくれます。ベッドサイドに置いて、毎晩寝る前に読み返したくなるような一冊です。

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