「人間ウオッチング」で人間関係をチェック

ニケ はい! 29歳秘書さんはうまいことやってくれると思います!

カワイ さっきまでムリムリムリって言ってたのに……、アナタって本当に……(笑)。……そうね。やってみましょう! 29歳秘書さん。私がニケさんに教えたのは「人間ウオッチング」です。

人間ウオッチングで、人間関係を見通してみよう (C) PIXTA
人間ウオッチングで、人間関係を見通してみよう (C) PIXTA

 これは私自身が大学院に合格してから入学までの間の半年間に、院生たちの研究会に参加したときにやっていたモノで、バードウオッチングのように遠くから人を観察することで「退屈な時間」を楽しみに変える方法です。

 入学前の研究会参加は、担当教官の好意でした。先生が「少しでも早く慣れるように」って声をかけてくれたの。でも、研究について議論する研究会は、私にはワケの分からないことだらけ。院生たちの議論が全く理解できませんでした。

 そこで、まるでテレビを見るような感覚でボ~っと研究会を眺めていたら、院生たちの「人間関係」が議論に反映されていることに気が付いたの。

 例えば、修士1年生のAさんが発言したとします。Aさんが一目置かれた存在だと、その発言に反論する人も、Aさんの意見をきちんと解釈した上で、何が問題で何が考慮するに値するか? というのを、とても冷静に論理的に意見する。

 ところが中には、Aさんの発言をことごとく否定する人や、まったく無視して自分の意見をいう人がいて。コメントするときの態度や視線も観察していくと、なんとなくその場にいる人たちの人間関係が見えてきました。

ニケ で、薫さんにそれを聞いたニケは、会議でその「人間ウオッチング」にトライしたんです。そしたら、「あ、この人は勝手なことばっかり言ってるんだな」とか、「あ、この人また適当なこと言ってる」とか、「この人、くだらないことばっか言ってると思っていたけど、実はものすごく空気読んでて、険悪なムードになってくるとくだらないこと言ってるんだな」とか、いろんなことが分かるようになったんですぅ~。

カワイ ニケさん、そこまで分かったんだ。すごい!