「評価バイアス」はいつだって存在する

ニケ 名前だけで判断されるなんてショック! あっ、でもこれって50年前の話だから……、当時は今と違って、メチャクチャ女性が差別されてた時代だから、しょうがないのかな?

カワイ っと思うでしょ? ところが、数年前、これと全く同じ実験を米ノースウェスタン大学教授のA・H・イーグリー博士がやったの。そしたら、全く同じ結果になってしまった。

 しかも、男性が多い職場だけじゃなく、女性の多い職場でもそうなったし、若い人でも、高齢の人でもそうなったし、経営者でも、管理職でも、ヒラでも同じだった。

 これだけ女性が社会進出したのに、「ゴールドバーグ・パラダイム」は半世紀の時を経ても存在し、普遍的なモノであることが分かったんです。

 つまり、よく「ガラスの天井」っていうけど、そんなものは存在しなくて、会社に入ったときから、「女」というハンディキャップを女性たちは背負わされているんです。

ニケ ギエ~! そうなんだ~(ガッカリ……)。じゃあ、相談者の人も同期の男性が「係長」になって差別されてるって気付いたけど、本当はもうず~っと前から遅れをとってたってことですよね~。

 ってことは……、うわ、最悪っ! ゆくゆくはのび太が、上司になっちゃうってこと!?

カワイ のび太って誰? 

ニケ 三つ下の後輩! のび太にそっくりな顔してるのに、本名、木村拓哉っていうんですよ! 本当に顔も性格ものび太にそっくりなのに、キムタクですよ~、笑える~。

カワイ 私の友だちは「和田」って人と結婚して、「和田晶子」になっちゃったけどね(笑)。

 ああ、そんな話じゃなかったわね。

 ただね、さっき紹介した調査は性別に対するものだけど、人種や学歴に置き換えても、同じような結果が出るでしょうね。年齢や役職でも、当てはまるかもしれない。つまり、私たちは常に、“偏見のメガネ”で評価されているの。

 例えば、同じ企画書でも、20代の若手社員の場合は、「もっと現実味のある企画を出せ!」って一喝されても、10年選手の中堅社員だと「オッ、面白いな!」なんて高く評価されたり。人が人を評価する以上、好き嫌いも入る。だから、差別は当然なくさなくちゃだけど、それも「評価」の一つなのよね。

ニケ ……う~ん。でも、あからさまに差別されるのって、やっぱり悔しい。部下としてはちゃんと正当に評価してほしいです!

カワイ ええ、誰もが「正当に評価されたい」と当然願いますよ。自分がやってきたことを認めてほしいし、自分の力をちゃんと見てほしい。