「女子レスリングの伊調馨選手のパワハラ告発のニュースには驚きました」という読者投稿。自身も時間外業務を強制されるなど、上司からのハラスメントを受けているという話でした。パワハラをどのように乗り越えたらいいのか、相談健康社会学者の河合薫さんとアラサー独身OL代表のニケさんが考えます。

【Q】パワハラに対してどのように声を上げたらいい?

今週の気になる話題Vol.5「パワハラを受けて時間外業務だらけ」
 女子レスリングの伊調馨選手のパワハラ告発には驚きました。あれほどの成功者でも、身近な人からパワハラを受けていたとは。私は小規模の事業所勤めなのですが、直属の上司のパワハラがひどくて悩んでいます。主に急に仕事を振ってきて、時間外業務を余儀なくされます。伊調選手は告発しましたが、私にはその勇気がありません。具体的にどのように声を上げたらいいのか分かりません。(25歳、不動産、一般事務、独身)
「ひゃっ! この仕事、今振りますか!?」心の声が思わず出るも、断れない… (C)PIXTA

【A】まずは心を癒やす、声を上げるのはその後

ニケ このニュースには、ニケもビックリしました。国民栄誉賞をもらっている超一流の人なのに……。

カワイ うん……というか、これは、伊調選手の名を借りた「クーデター」だと、私は理解してますけどね。

ニケ ど、どういうことですか?

カワイ 志学館の学長さんが、反論の記者会見を開きましたよね。週刊誌報道の真偽はさておき、そもそもの告発は組織の一部の人に権力が集中していて、そのことに不満を抱いている人たちがその権力に反旗を翻したって感じかなぁ。もし、「パワハラ」という言葉がなければ、「仕方がない」って諦めていたかもしれない。

ニケ 「新しい言葉は解決すべき問題があるときに生まれる」って薫さん、前に言ってましたよね。

カワイ はい、その通りです。新しい言葉が生まれることで、それまでないがしろにされていたコトが表面化します。「仕方がない」って涙していた人が、救われます。

 「伊調さんがパワハラを受けていたこと」はもちろん重要な問題なんだけど、今回の問題の核心は「パワハラが容認されている組織」自体で、そのことを訴えた「告発状」なんだと思いますよ。実際、告発状に書かれていた内容には、間接的なパワハラも記載されていますよね。伊調さんが師事していたコーチに対する言動や、練習場のこととか。告発した人は、こういった言動を容認する「組織そのもの」も批判したかったんでしょうね。ただ、その一方で、告発された方には「それはパワハラではない!」という言い分もある。

 いすれにしても、勇気を出して告発したわけだから、伊調さんも、その他の方たちも、そして、伊調さんに続く後輩も……みんなが救われるといいなと思うし、そうならないと勇気を出して告発した意味がなくなっちゃう。

ニケ うん、うん、その通りだ!