健康社会学者の河合薫さんが、アラサー独身会社員代表・ニケさんとの掛け合いでお答えする、リアル人生相談の連載、第13回です。今回は、「残業の多い職種だけに、育児との両立が不安」というお悩みを解決していただきます!

あるあるカイシャ事件簿Vol.13
残業の多い職種だけに、育児との両立が不安

 自分の今後が不安でたまりません。
 私はIT系技術者として、残業も気にせず開発部門で頑張ってきました。出産直前まではリーダー職に就いていました。子どもが生まれてからは、残業が少ない保守に異動。ところが保守の仕事は直接会社の売り上げに貢献できないとの理由で、降格し収入はかなり減りました。
 子どもに手がかからなくなった今、開発に戻って、と声が掛かりました。残業への懸念はありましたが、家事や育児を夫も手伝ってくれると言ってくれたので、ラストチャンスだと思って開発に復帰。ところが、想像以上の残業、残業の毎日で、子どもと接する時間は激減し、夫にも迷惑をかけています。今後も開発部門に残るか、残業がない作業に戻るか、非常に悩んでいます。
 いったんは降格したため一担当ですが、またリーダー職に、という声もあります。でも、思うように残業ができない状態なので、お断りしています。本当は、後輩がどんどんと追い越していくので、できればリーダーをやりたい。
 さまざまな葛藤があります。どうしていいのか、考えれば考えるほど答えが出なくて。私の歩むべき道、ほかの道があれば、教えていただきたいです。
(41歳・IT企業勤務・正社員)

(c)PIXTA

ニケ なんか羨ましい悩みですね。開発に戻れ!って言われたり、リーダーに!って要請されたり。「お断りする」なんて言葉、私には縁のない言葉だなぁ~。しかも結婚も出産もす・べ・て経験済み! 贅沢な悩みだ~。

カワイ そうね。周りからはそう見えるかもしれないわね。でも、彼女のような悩みを持ってる女性は案外多いんじゃないかしら。子どもができるまで仕事漬けの日々を送って、1年間育休で休んだだけで、ラインから外されて。自分でもものすごいジレンマを感じてきたのでしょう。

 頑張り過ぎて壊れないか、私にはそのほうが心配ですね。

ニケ でも、「すべては手に入らない」ですよね?

カワイ そう。すべては手に入らない。ただ、今回の相談者のケースは、私利私欲というより、会社や周りの人たちにかけてしまうかもしれない、「迷惑」を気にしてる。自分を客観視できるからこそ、しんどいのでしょう。

 ところでニケさんは、何のために働いているの?

ニケ えっ、ずいぶんとまた唐突な質問ですね、えっとえ~、何のため?(冷汗) えっと……やっぱりお金のためですかね……。

カワイ そうですよね。お金を得るには働く必要がある。だから働くのはお金のため。至極真っ当な答えです。でも、仕事してるからこそ、人と出会ったり、つながったり、成長できたりすると思わない?