政府高官などによる一連のセクハラ言動、社会的インパクトは想像以上です。読者の29歳・営業さんの勤務先でも新しいセクハラ対策ができたそうですが、その内容にも釈然としないとのこと。セクハラはなぜ繰り返される? そして、もし当事者になったらどうすればいいでしょうか。健康社会学者の河合薫さんとアラサー独身OL代表のニケさんが考えます。

【Q】セクハラはなぜ繰り返されるのか?

今週の気になる話題Vol.7
一連のセクハラ騒動の影響で、私の勤務先でも「取引先との会食に女性の営業担当者だけで出席することは避ける」というガイドラインができました。これってセクハラはなくならない前提に立っているようだし、せっかく増えてきた女性営業の活動が制限されかねません。なぜセクハラは繰り返されるのでしょうか。(29歳、流通、営業職、独身)
意識はいまだに30年前と変わらない? (C)PIXTA

【A】セクハラもパワハラも根底に「相手への敬意・共感力のなさ」がある

ニケ オジさんたちって、ことごとく昭和なんだなぁ~って、ガッカリしました。

カワイ もの言うたびに、「オイオイ!」って感じでしたからね。

ニケ そういえば薫さん、日経ビジネスオンラインに書いてましたよね? 「女をなめんなよ!」 的コラム!

カワイ はい、ちょっと怒りのコラムを書きましたよ。 「官僚セクハラを『色仕掛け』と批判する日本の闇――米国では『#Me Too』でピュリツァー賞」ってヤツね。ジェンダー・ステレオタイプという観点を軸に書いたので、ぜひ一度読んでいただけたらと思いますよ。

ニケ ニケも「ジェンダー・ステレオタイプで人を見てる部分あるなぁ」って、ちょっと反省しました。でも、オジさんたちには分からないのかも。だって、薫さんのコラムの評価、めちゃ低かったですよね?

カワイ コメントはね、好意的なものがほとんどだったし、「よくぞ、書いてくれた!」といったメッセージをくれた方もたくさんいたのよ。でも、伝わらない人には伝わらない。半数以上が「参考にならなかった」、6割が「(読んでも読まなくても)どちらでもいい」と評価してたのはちょっとショックだったけど、ステレオタイプって、皮膚の下まで入り込んでいるのよね。

ニケ 皮膚の下まで……怖い……。

カワイ でもね、よく考えてほしいんです。確かに今回のセクハラ事件は、突っ込みどころ満載の展開になってしまったけど、問題は実にシンプルです。仕事関係でお付き合いのある女性に対し、権力を持つ男性が「おっぱい触っていい?」「手、縛っていい?」という下品な言葉を平然と言い放ったってことが問題なの。いい年をした、良識ある男性の発言とは到底思えませんよね。

 なのに問題があっちこっちに飛び火したことで、「セクハラをされても黙っておいたほうがマシかも」という空気感が出てしまったのはとても残念でした。

ニケ ただでさえ言いたくても言えずに我慢してる人は多いのに……。特に取引先の人とかにセクハラされても、嫌って言えないですよ~。日経新聞にも出てましたよ。働く女性1000人に緊急アンケートしたら、セクハラの被害に遭った女性の6割超が「我慢した」と回答、相手が社外の人だとその比率が67.7%と7割近くに高まるって。