悩めるお年頃にも、きっと変化は訪れる

カワイ では、らせん階段の話に入る前に、私の33歳のときのお話からしますね。

ニケ はい! お願いします。

カワイ 33歳のときは、「ニュースステーション」という久米宏さんがMCをやっていた報道番組で、お天気お姉さんをやっていました。29歳のときに気象予報士の第1号になって、その日の生放送に出たのがきっかけでデビュー。ちょうど4年目で、テレビ出演にも慣れて、仕事の幅も広がってきていました。

ニケ 確か、薫さんって、気象予報士の合格発表の日に出演しちゃったんですよね?

カワイ そうです。第1回だったからマスコミが合格発表の場にたくさん取材に来ていて、それがきっかけで出ることになってしまったの。今から思うと、それってものすごいことなんだけど、当時の私にはあまり大きな出来事ではなかった。「私は別にテレビに出たいわけじゃない。自分の言葉で伝える仕事がしたいだけだも~ん」なんて思っていたの。生意気よね。

ニケ へ~、そうなんですか。ニケとは別世界ですね……。

カワイ 別世界……。う~ん、確かにずぶの素人が、いきなりテレビの世界に入ってしまうんだから、別世界ですよね。でも、どんな世界にいても、ギャップエイジは存在します。

 そのとき付き合っていた彼氏に「これからどうするの?」って何度も聞かれたし、友人からも「これからどうするの?」って聞かれ……、本当に嫌だった。だってフリーランスは「明日から来なくていい」って言われればそれで終わりだし、自分でもどうなるかなんて分からない。聞かれるたびに不安になっていました。

 友人が、「大阪の母」という、よく当たる占い師に「見てもらう」って言ってたので、私も本気で占いに行こうかなぁって悩んだこともありました。

ニケ 大阪の母! 今もいるんですか?

カワイ (笑)はは~ん。行こうとか思ってる?

ニケ ま、とりあえずの情報収集であります!

カワイ  そうね~、もうずいぶん前だから、まだいらっしゃるのかなぁ~。