「鑑のような専業主婦だった母と、単身のまま働き続ける私」――母娘の問題に悩む日経ウーマンオンライン読者は少なくありません。でもちょっとした発想転換があれば、きっと解決できるはず。健康社会学者の河合薫さんと、アラサー独身OL代表のニケさんが、凝り固まった母娘関係をほぐすアドバイスを発信します!
あるあるカイシャ事件簿Vol.24
「母との関係がこじれています」
でも、真剣に悩んでいるので、河合ネエさんに相談に乗ってもらいたいのです。それは母との関係です。ある時からうまく行かなくなり、毎年、お盆時期の帰省になると、憂うつでしかたがありません。
父や子供に尽くす専業主婦の母。客観的に見ると「完璧なお母さん」です。その母から、大学卒業後は、Uターンを促されました。しかし私は、それをやんわり断り、東京で働き続けています。転職も経て、自分は順調にキャリアアップできていると満足しています。ただ、いまだに独身で、母からは仕事に突っ走っているように見えるらしく、帰省のたびに「地元に戻って、落ち着いたほうがいいんじゃない?」と言われます。
東京勤務の男性と何人かお付き合いしたことはあります。最後の一人とお付き合いしていたときに、母から猛反発を受け、それ以後、男性との交際にも踏み切れない自分がいます。
母とは離れて暮らしているので息苦しさはないのですが、母の存在がどうも私の進む道をふさいでいるように感じており、どう折り合いをつけるとよいのか、答えが出ません。
河合ネエさん、どうすればいいのでしょうか。
ニケ 最近、こういう「母の呪縛」に悩む女子、多くないですか~?
カワイ 昔からあったんでしょうけど、みんな言えなかっただけなんじゃない。最近になって、某タレントや文化人が、母親との関係の悪さを暴露してから、「ああ、自分だけじゃなかった。言っていいんだ」って、言えるようになった。
ニケ 確かに、母親にネガティブな感情を抱くのって、罪悪感を感じますよね~。……で、でも、“河合ネエさん”って! プッ、まるで「任侠映画」! あるある事件簿、ナメタラあかんぜよ~。(爆笑)
カワイ アニキじゃなくて、良かったわ(苦笑) ……まぁ、ネエさんとしてはだね~、彼女の悩みは、実は母親のことではない、って思っているぜよ。
ニケ えええ~! 何を、アネキ言ってるんすか! 相談者の人は、うざい母親に会いたくない。でも、帰省しなきゃならない。どうしましょ? って悩んでるんじゃないすか!
カワイ だったら、帰省しなきゃいいじゃない。
ニケ ゲッ! ネエサン、世間はそんなに甘くないっすよ。どんなにウザかろうと盆と正月は、娘は帰省しなきゃなんです! そこでアレコレ言われるのが、苦痛なんですよ!
カワイ で?
ニケ えええ~っ、で? って、ナニナニナニ~! アニキ、私には理解できません!
カワイ 親はいろいろというモノです。私だって、28歳のときにスッチー辞めたとき、いろいろ言われましたよ。「今さら辞めてどうする?」だの、「結婚しなさい」だの。