日経ウーマンオンラインの連載・河合薫の「女性のリアル人生相談」で最も読まれた記事・悲鳴をあげる体と「女の賞味期限」にちなみ、健康社会学者の河合薫さんと読者4人が都内に集結、さまざまな「女の賞味期限」を議論する座談会を実施しました。全3回のレポートでお届けするこの企画、「結婚編(結婚できない・しない私と「女の賞味期限」)」「キャリア編(一般職30代、迫るキャリアの「賞味期限」どうすれば)」に続き、最終回として今回は「カラダ編」をお届けします。

座談会参加者の皆さん(登場順)
・みずたにさん、35歳・不動産広報職
・えんどうさん、31歳・IT人事職
・かんださん、31歳・商社営業職
・やまださん、38歳・研究開発職

ストレスが原因の不眠に悩まされる毎日

(河合) 気持ちは「20代」と変わらなくても、体は正直です。30を過ぎた途端に「ガクッ」とくる。疲れると顔にも出ます。この連載に寄せられた相談で、「頭と体がかみ合わなくなってきた。自分ではテキパキ動いているつもりが、周りにはセカセカしてると見られる」というのがあったのですが、周りのまなざしと自己認識のギャップというのもあるかもしれませんね。

 皆さんは、自分自身で感じていることと周りから言われることのギャップ、あるいは「30代という年齢ゆえの肉体的なモヤモヤ」はありますか?

(みずたに) 私、最近1週間、体を持たせるのがやっとなんです。水、木、金あたりになると、体が言うことを聞かなくて。ゴールデンウイーク明けなんて、「週5日ってこんなにつらかったっけ」と思ってしまいました。

(河合) 水、木、金って(笑)。1週間の半分以上ですね。

(えんどう) 私も一緒です。会社の昼休みに寝てます。20代の頃はそんなことあり得なかった。もう、すごく年を取った感じがします。

(河合) ん? まだ、31歳ですよね?

(えんどう) 自分でも精神的に疲れているのか、肉体的に疲れているのか、分からないんです。家に帰ると「もうだめだ~」っとパタッと倒れ、何もしないまま3時間ぐらい過ぎちゃう。「だめだ、だめだ、寝なきゃ~」って慌てて起きて、お風呂に入る。それで結局、寝る時間が遅くなるという悪循環です。そのループから抜けられなくて、「私、何をやっているんだろう」と落ち込んでしまうんです。

(かんだ) 私も27~28歳までは、2日間連続徹夜でも普通に生きていましたが、最近は寝ないと集中できなくなってきました。遠方の出張が多いんですが、飛行機の中で爆睡しちゃうんです。そのくせ家では、眠りが浅い。2時間ぐらいで何度も目が覚めてしまって、全然疲れが取れない。気持ちは眠りたいのに、体が寝かせてくれないという感じで、とてもつらいです。

(みずたに) 分かります! 布団に入っても眠れないんですよね。運動したらいいのかなぁって思って、毎朝、1駅頑張って歩く「朝活」を同僚とやったり、ジムやゴルフに行ったりしているのに、全く効果がありません。この先どうなっちゃうんだろうと思うと、本当に怖いです。

みずたにさん、35歳・不動産広報職
みずたにさん、35歳・不動産広報職
えんどうさん、31歳・IT人事職
えんどうさん、31歳・IT人事職

(河合) みんな単純に体力が低下しただけではないですね。精神的に疲弊しているんだと思いますよ。20代のイケイケだった頃に比べると、30代は責任も増えるし、周りも見えてくるので、自分が考えている以上に、心はピリピリしているのよね。

(やまだ) 私の場合、睡眠が十分に取れなくなって、アレルギー症状がひどくなりました。仕事に支障が出るので困るんですが、誰にも相談できなくて。更年期障害かなと思って産業医に相談したところで特に答えも得られず……。これってやっぱり精神的なストレスなんでしょうか。

(河合) アレルギーはストレス性のものが多いのは確かですね。でも、ストレス性の場合、自分も治す努力をしないとダメですよ。ストレスを感じるのは、そのストレスの原因になる「ストレッサー」が存在するからで、何がストレッサーなのかを自分で見つけないと症状は改善しないの。それと厄介なことに、いったん体が反応するとクセになってしまって、ちょっとしたことでアレルギーが出るようになってしまうの。