自分の役割にプラスαを加えるために考えよう

カワイ (パチパチパチ) ゼロ・トラックと言わずとも、バリバリ元気にフルタイムで働ける人が、働く人のスタンダードになっていることは確かです。

 会社の中には、ワーキングマザーだけではなく、いろいろな立場の方たちが働いています。

 親の介護をしている人もいるし、思春期の子どもが問題を抱えている人もいる。何らかの病を患っている人もいます。

 本来であれば、そういった人たちも、時短勤務できればいいんだけどね。残念ながらそうはなっていないから、そういった人たちには、会社に伝えることもなく、人知れず時間をやりくりしてる。会社になぜ、言わないでいるか? というと……

ニケ 閑職に回されるのが嫌だから?

カワイ そうです。「周りに気を遣わせては申し訳ないから、言わない」という人もいます。

 つまり、何が言いたいかというと、「重要度の低い仕事しか任せてもらえなくなった」と嘆くのではなく、それはそれとして受け止めてほしいのです。そのうえで、それに甘んじるのではなく、プラスαを加えるにはどうしたらいいか? より効率的にその仕事をするにはどうやればいいか? ということを、常に考え、それを「成果」にしてほしい。

 もっと頑張りたい、もっと成果を出したいと思うのであれば、今置かれた状況で、「もっと自分にできることはないか?」と能動的に仕事をする。そうすれば、おのずと上司も「もっと上の仕事を任せてみようかな」と評価してくれます。

プラスαを加えるにはどうしたらよいでしょう (C)PIXTA
プラスαを加えるにはどうしたらよいでしょう (C)PIXTA

ニケ サルですね!

カワイ ん?

ニケ 秀吉って、信長のために草履を温めたりして、それが評価されて上に上がっていったんですよね? プラスαするってそういうことですよね?

カワイ (笑) そうです! 自分で付加価値を付けてみると、自分も楽しくなるし、チームの利益にもなっていきます。どんな小さな仕事でも付加価値が付くと、質の高い仕事になっていきます。

ニケ ですよね~。あっ、でも、時短だと給料減りますよね?

カワイ ほとんどの企業はそうですね。

ニケ それでも限られた時間の中で、相談者の方は成果を出したいって頑張っているんですね! うわぁ~、なんか申し訳ないような気がする。っていうか、ニケも頑張らなきゃです! よし! ニケも明日から頑張ります!

カワイ あれ? ニケさん、なんか責任重い仕事任されてるとかって、文句言ってなかったっけ?

ニケ え? いえ、私も頑張りますよ! だって、育児と仕事両立してるワーママに比べたら、ニケ余裕ありますもん。もっと頑張ります! うお~やる気出てきた!

カワイ はい。ではその調子で。みなさんもね。では、また来週!

文/河合薫 写真/PIXTA

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