どんな「共感力」を発揮するか

カワイ なぁんだかよく分からないけど、いずれにしても無理やり話しかける必要はありません。それよりも、上司の動きに合わせて動いてください。

ニケ 上司が立ち上がったら自分も立ち上がるとか? 携帯とったら、自分も携帯とるとか?

カワイ そんなことしたら、「おまえ舐めとんのか~!」て雷落とされるわよ。

 そうではなく、肩や首をクリクリ回し始めたら、「いかがですか?」って、さっと飴を差し出すとか。「ココ押すと気持ちいいですよ~」って、手のヒラにある肩こりのツボを押さえて示すとか。

「飴いかがですか?」と一声かけてみよう (C)PIXTA
「飴いかがですか?」と一声かけてみよう (C)PIXTA

ニケ どこどこどこ? 手のどこが肩こりのツボなんですか?

カワイ どこなのかしら?

ニケ エエッ! 知らないのに言うんですか!?

カワイ ノリでいいのよ。ツボ師じゃないんだから。大切なのは、相手の動きに合わせること。プワァ~ッてあくびしてたら、「ちょっと空気入れ替えましょうか」とか言って窓開けるとか、すごい集中して仕事してたら「コーラ買いに行きますけど、何か買ってきましょうか?」とか。電話口でケラケラ笑って楽しそうに話してたら、自分も笑顔になってみるとか。

ニケ 薫さん、ニケ、分かりましたよ! つまり、共感すればいいんですね。行動から気持ちを察して「あなたの気持ち、分かりますよ~」ってメッセージを送ればいいですね!

カワイ ブ~ッ! 違います。

ニケ (ガクッ)

カワイ 共感は正解。でも、意味が間違っています。

 「あなたの気持ち、分かりますよ~」というのは共感ではありません。そうではなく相手から「この人は私の気持ちを分かってくれる」と、思われることがコミュニケーションにおける共感です。