すべての部署の生産性向上がミッション!

カワイ それもアリです。ただ、いかなる総務の業務も、「数字」に反映されないとダメ。

ニケ 何の数字ですか? 直接部門の生産性が上がっても、それがホントに総務の力かどうかは分からないじゃないですか~。数字に出ないから総務なんじゃないですか?

カワイ うぅ~、今日は食い付くわね。何度も言うけど、総務のミッションとは、「職場全体の生産性を高める」ことです。

 働く人たちが元気になればモチベーションも上がり、仕事をバリバリできるようになる。机の置き方、会議室の利用方法、コーヒーメーカーの設置場所など、ありとあらゆる職場の環境要因を通じて、働きやすい職場、働きたくなる職場、元気がでる職場をつくるプロ。それが、総務のプロです。

みんなが働きやすい場を作り、生産性を上げるためのプロになります! (C)PIXTA
みんなが働きやすい場を作り、生産性を上げるためのプロになります! (C)PIXTA

ニケ でも、でもですよ。何度も言いますけど、それって、結局、直接部門の数字が上がるだけですよね? ってことは総務のお手柄の数字は結局、見えないから、やっぱり他部門に持っていかれちゃいます!

カワイ それを「数字」にする仕組みを考えるのも、総務のプロの仕事です。

ニケ うぅ~、だからどうやって?

カワイ 例えば「社員満足度」や「社員幸福度」で測ればいい。顧客満足度を測る企業は多いけど、顧客を満足させるには社員が自分の仕事に満足していないとダメなの。総務が旗振り役になって「社員満足度評価やります」とか「社員幸福度を測ります」と宣言して、「みなさんが満足する職場づくりを総務のミッションにします!」と全社に訴えるの。

ニケ 「総務、表舞台に進出の巻」ですね!

カワイ その通りです。

 社員満足度が高い企業の生産性は高いです。すべての社員が、元気に生き生きと働ける職場になれば、生産性は向上します。

 ただし、総務としてのメッセージを全社に徹底しなきゃ、持っていかれるだけになってしまうので、「すべての部署の生産性向上に全力を尽くします!」というメッセージを出すことも忘れないでくださいね。

ニケ ん? それって……誰が出すんですか?

カワイ 本来は総務部の部長さんのお仕事です。でも、35歳会社員さんはもう35歳なんだから、35歳さんが上司に「総務を総務のプロ集団にしましょう!」と提案して、35歳さんが全社員にメッセージを出してもいいと思います。もう35歳なんですから。

ニケ 35歳。連発です。ハードルは少々高そうですが35歳さんならできると思います! 頑張ってほしいです。総務って、ホントは会社の風土をつくる部署なんだって考えると、めちゃかっこいいかも。

カワイ そうね。土が豊かになれば、そこで育つ木々も真っすぐ伸びるし、きれいな花も咲きます。

 とにかく、いい仕事をしてほしいです。「総務の本来の仕事を総務部のメンバーがきちんと理解し、総務のプロフェッショナルとして仕事をし、常に社員一人ひとりと向き合い、チャレンジや改善を恐れずにいれば、直接部門との関係もよくなります。

ニケ 35歳会社員さん! 毎日、社員を一人笑顔にしてください。35歳会社員さんに「ありがとう」って言ってくれる人、絶対に増えると思います!

カワイ またもや、35歳連発。まぁ、そういうお年ごろってことね。頑張れ35歳!

文/河合薫 写真/PIXTA

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