自分らしく生きるために、必死に勉強

カワイ 私だって、お天気キャスターのときは、気象のこと、気象と体のこと、テレビでの見せ方など、一冊のノートを作って必死で勉強しました。そうしてるうちに「もっと心と体のこと知りたい!」と思って大学院に進学して、論文も専門書も何百、いや何千冊も読み、学び、思考し、調査し、論文を書きました。

 何のため? 自分らしく生きたかったから。私が私であるために、河合薫になるために、水面の下で足を動かし続けましたよ。

自分らしく生きるために、必死に勉強 (C) PIXTA
自分らしく生きるために、必死に勉強 (C) PIXTA

ニケ すごっ! そう言い切れる薫さんがすご過ぎる~。薫さんって見た目チャラいし、直接会うと天然だし、ユルいっていうか、スキだらけなのに……。

カワイ ユルくて、あいすみません(苦笑)でも、ハクチョウになりたいんだもん。やる時はやりま~す!

ニケ でも、ニケも36歳独身さんも、どうしたら努力できるのか? が分からないんですぅ。努力も才能のうちっていうじゃないですか?

カワイ さっきも言いましたがもう一度言います。「人生の友」を見つければいいだけです。

ニケ なんですかソレ?

カワイ 米国の組織心理学者のローラ・ナッシュ博士らが、「自分らしい生き方を手に入れるコツ」を探ろうと、100人近い世間からは「成功者」と呼ばれている人たちに、インタビューと観察実験を行ったことがあります。

 その結果「人と競争したり、世間の価値観に合わせたりしようとしていたのでは、自分らしい成功をつかむことはできない」ってことが分かりました。

 自分らしい生き方を手に入れていた人は、「やってみたい!」「やってみよう!」と心が揺さぶられるモノに出合い、実際にやってみて「面白い!」と感動し、ソレと関わっているうちに「なんか成長した気がする!」という達成感を得ながら生きてきた人だと分かった。そして、ソレと関わり続けることに喜びを感じていたの。

 つまり、「人生の友」を見つけられれば、努力できるし、自分らしい生き方が手に入る。そのベストタイミングが、仕事にも慣れ、自活もできる30代ってわけ。

ニケ 問題は、その人生の友をどうやって見つければいいのか? ですよ。薫さんの人生の友はナニ? お天気? 健康社会学? ナニナニナニ?