2018年の予測&中川淳一郎さんの2017年MVPは

「今年もショーンKには笑わせてもらいました」
「今年もショーンKには笑わせてもらいました」

 大きな選挙がないので政治のごたごたは起きにくい年だと思う。自民党総裁選でまさかの安倍敗北があれば別だけど。一方で、自民党が好き放題やって、反自民、親自民、無関心層というふうに、国内の分断が進むんじゃないだろうか。メディアは自民党の安保法制や憲法改正を巡って、安倍政権は日本を「戦争ができる国」にするとこぞって糾弾する。そればかり追ってけんかが増えるんだろうけど、オレは目を向けるべきことはそこじゃないんじゃないかと思う。

 オレは出生数が209万人とピークだった1973年生まれで、この年代は非正規雇用が多く、40代の非正規社員が社会的問題になっている。今は政府の政治観に対して文句を言うことや、野党が「もりかけ問題」ばかりを追求することへの批判がはやっているけど、苦しい生活をしているこうした人たちこそもっとニュースになっていい。

 「保育園落ちた日本死ね」というネットの書き込みから、待機児童問題がクローズアップされた時は、署名を集めたお母さんたちが赤ちゃんを抱っこひもで抱いて塩崎恭久厚生労働大臣(当時)に直訴した。非正規社員も、ああしたやり方で出てくればいいんじゃないだろうか。政治活動家が出るより、日々の生活に苦しんでいる当事者たちが「年越し派遣村」の時のようにもっとメディアに出てきたほうが問題は解決に向かうのでは。今は、「安倍憎し」「野党は無能」的論調がひど過ぎて、当事者が出てこられない状況ではないかと思う。

 最後に今年のMVPを挙げると、眞子さまの写真を待ち受けにしていた男の子で決まり。そして、準MVPは昨年のMVP、ショーンK(川上伸一郎)だ。英語が話せるのが売りの自称・経営コンサルタントだけど、今秋テレビで、英語が話せないことを暴露された。面白過ぎる。今度はTOKYO MXの「世界見聞録~モンゴルで経済と豊かさを考える旅~」という番組のナビゲーターとして復帰するというけど、実にめでたいね。いいじゃん、コメンテーターの経歴詐称ぐらい。イケメンでいい声したショーンKは適任だよ。オレが彼を評価する理由については、昨年の記事「ネット編集者から見た2016 ショーンK復帰プランも」を読んでみてください。

 よいお年を。

聞き手・文/大塚千春 写真/小野さやか