朝のニュースを見ない

瀧波:昨年の11月は、ニュースに気持ちを揺さぶられる日々が続きました。トランプさんがアメリカ大統領選に勝利したことで「この先どうなっちゃうの?」と不安になったり、イベントでジャングルジムが燃えて子どもが亡くなったニュースを見て、気持ちがざわついて落ち込んだり。それですごく疲れてしまって。

 ニュースに振り回されるのが、心底嫌になったんです。で、もうやめようと。もちろん日々のニュースの中には考えるべき課題もたくさんあるけれど、差し迫って自分の今日や明日には関係ない。なんでもかんでも深く考えて落ち込むのをやめよう、って。だから、私はトランプに救われた最初の日本人だと思います(笑)。

瀧波さんは、SNSでの発信もポジティブな話題を意識しているそう
瀧波さんは、SNSでの発信もポジティブな話題を意識しているそう

岡:分かります。私も、朝のニュースを見るのをやめたんです。テレビをつけると、遠く離れた場所で起きたつらい事件の情報とかがワーっと入り込んでくるじゃないですか。テレビがなければ知り得ないような遠くのつらい事件とか。それを考え出すと、すごく心が疲れるんだと分かって。

瀧波:遠く離れたところで起きている悲しい出来事とかを全部キャッチできちゃうエスパーがいたら、生きていくの大変だろうな、って思うんです。でも、私たちそれをしちゃってるんですよね。

岡:そう。昔の人はそんなこと知らずに生きていられたのにね。記者という職業柄、ニュースに興味を持たないのはダメだと、無理やりそういう環境をつくっていた部分もあったけれど、病気になって「まずは自分の心を守ることが大事」だと痛感しました。

 本当に重大な出来事が起きたら、毎日顔を合わせる同僚から聞いたり、ツイッターにも流れてくるでしょうし。そのぐらい入れる情報は絞ってもいいって思うようになりました。そうやって興味のあるものだけ後から検索するようにしたら、だいぶ気持ちがラクになりましたね。

ネガティブ思考に陥らないために、朝のニュースを見る習慣をやめたという岡さん
ネガティブ思考に陥らないために、朝のニュースを見る習慣をやめたという岡さん