緩い妊活を始めてから、徐々に心境の変化が

 ただもう序盤で、「これ、いくら聞いても悩み続けるな……」って気付いてしまった(笑)。だって出産や育児が大変だって話は当然あるし、一方で子どもがかわいくて仕方ないって話も聞く。これは絶対に決められない……と思っていましたが、不安はたくさんあるものの、「産みたくない」って思うことはなかったんです。だったら運を天に任せるということで、避妊はしないくらいの緩い妊活を始めました。

 すると、生理が来るたびに毎月がっかりしている自分がいることに気が付いて。だから私の場合は突然「子ども欲しい!」となったわけではなくて、妊活という行動を取ったことによって徐々に子づくりに目覚めていったような感じでした。

――妊娠・出産がどれほど仕事に影響を及ぼすのか、心配している働き女子も多いと思います。犬山さんが妊娠中や産後も仕事を続けていく上で事前に準備したことはありますか。

 自分がどれほどつわりがひどいのか、また子どもが夜泣きするかどうか、不安は尽きないですよね。でもこれはもうギャンブルで(笑)、どう転ぶかは妊娠・出産しないと分からない。ただ仕事に関して私が感じたのは、いつだって忙しいし仕事はしたいってこと。

 子づくりのタイミングを「キャリアができたら」とか「仕事が一段落したら」と考える方は多いですよね。でも年上のバリキャリの方から話を聞いたとき、キャリアがあったらあったで今度は若い人たちに抜かれちゃ困ると、また忙しく働くようになるらしいんですよ(笑)。もし仕事がヒマになったとしても、「じゃあ営業でもしよう」となって、結局、仕事を続ける限りゆっくりできるときなんてほとんどないってことなんです。だから仕事の心配をしても仕方ないので、自分の体を優先させて考えたほうがいいのかなと思いました。