赤字覚悟でも、家事・育児の負担は夫婦平等にする

 あと、保育園に入れないとか寝られないとか、とにかく育児に関するネガティブな情報ばっかり入ってきていたので、妊活中から出産後の環境づくりには心を砕きました。

 夫が夜中にしか帰ってこられない仕事だからといって、妻だけが家事・育児を負担するのは絶対避けたほうが良いと思うんです。睡眠も取れないなかでの孤独な重労働は、心身ともに病気になってもおかしくないですから。子どもが小さいうちは、妻一人きりで育児を担うワンオペ育児にならないよう、家事・育児の時間を捻出できない夫がお金を払って代行サービスを頼むなど、赤字覚悟で夫婦で知恵を絞ることが本当に大切だと痛感しています。

 私、妊娠中に病院で夫婦の愛情曲線データを見せられて。そのグラフによると、夫から妻に対する愛情ってほぼずっと一定なんですが、妻から夫への愛情は、産後にどれだけ家事・育児を一緒にやったかで大きく異なっていて、夫が全く参加しなかった場合、老後までずーっと彼への愛が冷めていくという恐ろしいグラフで(笑)。

 なので夫婦仲を保ち続けるという意味でも、早め早めにパートナーと出産後の生活について話し合うことは本当に大切だと思います。

――妊娠・出産に焦りを感じている読者にメッセージをお願いします。

 私自身ずっと自分本位で生きてきて、「そんな人間が本当に子育てなんてできる?」「子どもをかわいがれるの?」と猛烈に不安でした。でも、今のところ大丈夫です。子どもは最高にかわいいし、子育てはめちゃくちゃ楽しいし。

 やりたいことができなくなる恐怖もあると思いますが、私はむしろ産後のほうがやりたいことができているんです。仕事にかけられる時間が短くなってもスピードが格段に上がりましたし、そもそも自分のやりたいことが育児だから、娘と散歩しているだけで信じられないくらい幸せで。子どもは合法のドラッグですね(笑)。

 といっても私は決して皆さんに出産を勧めたいわけではないんです。