結婚・出産後も仕事と子育てを両立するには?

25歳で起業してからずっと、女性のキャリアとプライベートの幸せを支援してきた川崎さん
25歳で起業してからずっと、女性のキャリアとプライベートの幸せを支援してきた川崎さん

 結婚や出産などでライフステージに変化があった場合には、「これまで築いてきたキャリアが途切れないか心配」「仕事と子育ての両立ができるのだろうか……」と、不安になることがあると思います。しかし私自身は、結婚しても出産しても、女性にはキャリアを手放さないでほしいと思っています。

 働くことは、「筋肉」と同じようなものです。いったん仕事から離れてしまうと、モチベーションや考え方、話し方、行動の仕方なども、仕事向きではなくなってしまいます。復帰したくても、働くための「筋肉」が衰えてしまうのでブランクが長ければ長いほど仕事に戻るのが難しくなるのです。また再就職は、景気によっても左右されます。配偶者の病気や離婚、子育てが落ち着いたことなどを機に、いざ再就職をしようとしても、景気が悪いとブランクのある女性は不利になってしまうのです。

身近な人に相談してリアルな声をお手本に

 私も病気になって実感しましたが、人生に絶対はなく、いつ何が起こるか分かりません。そのため、夫婦両輪で働いて、家事や育児も協力して行うことが、家庭としてのリスクヘッジにもなります。ですから今のキャリアを手放す前に、「どうやったら仕事と子育てを両立できるのか?」と考え、まずは両立するための情報収集をしてほしいと思います。

 例えば、「夫に育休をとってもらうことは可能か」「保育園の空きがある地域はどこなのか」など、事前に調べられることはたくさんあります。また会社の先輩とご飯を食べに行って、「どういうスケジュールで仕事をこなしていますか?」「夫がどんな協力をしてくれたら、仕事と子育ての両立が可能ですか?」と、リアルな声を聞いてみてください。睡眠3時間で、家事も育児も完璧にこなすスーパーウーマンをお手本にするのではなく、身近にいる人に聞くことがポイントです。そうすれば、結婚する前、子どもを持つ前に夫婦で話し合うことができ、どう行動すべきか決断しやすくなると思います。

 私も以前住んでいた場所が、「あまり子育てに良い環境ではないな」と感じていたことがありました。そのときに友人に相談すると、「あの場所が良いんじゃない」と、すぐに引っ越し先のアドバイスをくれたんです。確かにその場所には、社長をしている友人がたくさん住んでいて、助け合える環境が整っていました。ですから長女が小学校に入学する前に引っ越しをして、今ではお互いに協力し合い、非常に良い環境で暮らせています。