「コミュ力」。言いにくいうえに、一瞬「こみゅか」とも読んでしまいそうなこの単語に苦しめられている人も多いのではないでしょうか。猫も杓子もコミュニケーション能力を求める現代において、画期的な一冊がドロップされました。その名も、『大人のコミュニケーション術』(光文社新書)です。この本は、世の中のあらゆる事象を唯一無二の“なめ子節”で斬りまくってきたコラムニスト・辛酸なめ子さんが、社交場におけるコミュニケーションのあり方を模索した一冊。そんな本書を通して「コミュ力」とはなんたるかを探るべく、当サイトでも大人気だった連載『アラサー世代とセーラームーン』の筆者・稲田豊史さんとの対談を敢行。二人が行き着いた「コミュ力の真髄」とはいかに……?

コラムニスト・辛酸なめ子さん(右)、編集者/ライター・稲田豊史さん(左)

せっかくの飲み会、実りあるものにするには

稲田豊史さん(以降、稲田) 『大人のコミュニケーション術』、共感するところばかりだったのですが、「飲み会」のコミュニケーションについては日経ウーマンオンライン読者の方も悩みが多いでしょうね。

辛酸なめ子さん(以降、辛酸) 私は年齢を重ねるにつれてどんどん早く飲み会から帰りたくなってきてまして、最近、21時に解散できたときは充実感がありましたね。とにかく睡眠をとらないと翌日の仕事に響くので……。

稲田 ではあくまで体調管理であって、飲み会自体の質と帰宅時間の早さは関係ないですか。

辛酸 半分くらいは、「ここにいても意味がないな」って思ってますね(笑)。なので、帰りたくなったら今にも立ち上がりそうな感じの前傾姿勢をとるか、急にテーブルの上に出していた携帯をバッグにしまったりして、誰かに「そろそろですか」と言ってもらうように仕向けています。

稲田 切り出し方、難しいですよね……。