家計簿を付けて見えてきた、お金の使い方のクセ

 そして家計簿を付けてみたからこそ、見えてくる「お金の使い方」もあります。Aの場合は、「食費」に関するお金の使い方が気になった様子。

 「エクセルに入力してみて、初めてスーパーで毎回平均2000円も使っていることに気付きました。1カ月の食費は、夫婦二人で5万8000円。この中には、外で食べたランチ代などは含まれていないので、実際にはもっと使っていることになります。食費にこれだけ使っていたら、貯蓄が増えないのも無理はありません。せめてあと1万円くらいは食費を節約して、貯蓄に回したいです」

「疲れたときには、ご褒美感覚でいつもより値段の高い食材を選んだりすることも」と、A
「疲れたときには、ご褒美感覚でいつもより値段の高い食材を選んだりすることも」と、A

 一方で、日用品や服飾費にはそれほどお金を使っておらず、必要なときに必要な額だけ使えていることも判明。今回エクセルで家計簿を付けたことで、自分のお金の使い方のクセが分かり、同時に、「今よりも1万円くらいは食費を減らしたい」という目標も見えてきたようです。

 「家計簿を付けることの目的は、自分のお金の使い方のクセや、毎月の支出状況を把握することです。家計簿を付けたことで、Aさんのように自分が何にどれくらい使っているのかが分かれば、今後どうやって支出を減らすのか、または貯蓄を増やせばいいのか、目標や改善策も見えてくるはずです」と、風呂内さん。

 Aも、「食費に使い過ぎていると分かったときはショックでしたが、家計簿を付けたからこそ反省し、自発的にお金の使い方を考えられるようになりました。これを機会に、改めて食費を見直してみたいと思います」と、前向きに。