「運が強いとか勉強が好きだというだけで生き残れるほど、世間は甘くないんですよ」と著書『「穴あけ」勉強法』で語るのは、本サイトの連載「女性のリアル人生相談」でも熱弁をふるう健康社会学者の河合薫さん。
国際線CAとして働いた後、気象予報士に転身してメディアで活躍、さらに東京大学大学院に進学して博士課程修了……。華々しいその経歴を見れば、難易度の高い試験を軽々とクリアする強運な勉強家を思い浮かべるかもしれません。
しかし河合さんは、なんとなく潜り抜けられるわけではない「甘くない世間」を知っていて、自分の力で道を切り開いてきました。そのために実践してきたこと、それこそが「穴あけ勉強法」なのです。

河合薫(かわい・かおる)
東京大学大学院医学系研究科博士課程修了(Ph.D)。千葉大学教育学部を卒業後、全日本空輸に入社。気象予報士としてテレビ朝日系「ニュースステーション」などに出演。その後、東京大学大学院医学系研究科に進学し、現在に至る。産業ストレスやポジティブ心理学など、健康生成論の視点から調査研究を進めている。働く人々のインタビューをフィールドワークし、その数は600人に迫る。長岡技術科学大学、東京大学、早稲田大学など非常勤講師を歴任

 河合さんが実践する「穴あけ勉強法」とは、簡単に言えば、自作の穴埋め問題で勉強するというもの。

 突然ですが、問題です。

高さ世界一の電波塔である【        】。その高さは634mです。

 さて、【        】に入る答えが分かりましたか?

 【        】には「東京スカイツリー」が入ります。

 おそらくあなたは、空欄になった【        】を前にひととき立ち止まり、「高さ世界一」「電波塔」「634m」といった前後のキーワードを手がかりに頭を回転させて、答えを導き出したのではないでしょうか。

 このように「穴あけ勉強法」では、自分で設定した例文の中に【        】を入れ、自分で回答することを繰り返します。

 どこに【        】を入れるかは、設問者であるあなたの自由。あなたが重要なポイントだと思った箇所をピックアップすればいいのです。

 回答者であるあなたは、その【        】に触れるたび、「あれでもない、これでもない」と脳内でキャッチボールを開始。自作の問題を解くうちに知識は蓄積され、付随する知識が育まれると同時に、考える力までもが身についていきます。