知らないと損する「お金の新しい常識やお金を増やすヒント」を、AFPで消費生活アドバイザーの山崎俊輔さんが新刊の発売を記念して、3回にわたって日経ウーマンオンラインに特別寄稿。お金に関する予備知識は必要ありません。読んで今すぐに行動を変えた人から、1カ月後、1年後、10年後に、確かな差を実感できるはずです。

 新社会人の皆さん、就職おめでとうございます。そろそろ仕事にも慣れてきた頃でしょうか。

 社会人になって学ばなくてはいけないことは、仕事だけではありません。これからの時代は特に「お金の仕組みやルール」について学び、稼いだお金の範囲内で、自分の人生をデザインしていくことが必要です。実はこのルール、学校でも会社でも教えてくれません。

 そこで、今回から3回にわたり、新社会人をはじめ20代、30代の若い皆さんに知っておいてほしい「お金を増やすための仕組みやルール」を紹介したいと思います。50代くらいになってから「若いときにこうしておけばよかった」と後悔しないために、今すぐ始めたい内容を選びました。

 初回は、銀行口座についてです。社会人になった人の多くは、給与振り込み用の口座を開設したことでしょう。この「メインバンク」、会社によっては「○○銀行○○支店に口座をつくってね」と言われることもあれば、自由に指定できることもあります。

 もし選ぶ(もしくは変更する)自由があるならば、「時間外手数料(コンビニエンスストアのATM手数料)無料」を確実に得られる口座を選択してください。

あなたの口座は、コンビニのATM手数料が無料ですか? (C)PIXTA
あなたの口座は、コンビニのATM手数料が無料ですか? (C)PIXTA

 例えばみずほ銀行なら、給与振込口座に指定して、みずほマイレージクラブに登録すると、コンビニのATMが月4回まで無料で利用できます。また、新生銀行なら、セブン-イレブン、ローソン、ファミリーマート、ミニストップなどでお金を引き出す場合、土日も含めて24時間、いつでも手数料が無料です。

 ATMから引き出すときの手数料ほど無駄な出費はありません。自分で稼いだ貴重なお金を大切に使うためにも、自分の「メインバンク」選びについて、よく検討しましょう。

 そして、お金を「貯める」ことを考えると、銀行口座を1つしか持たないという選択肢はあり得ません。

 なぜなら、給与振込口座の1つしか銀行口座を持たないと、そこから日常生活費を少しずつ引き出し、残った分を貯めておこう、と考えることになります。これだと、よほど節約の習慣が身に付いている人でない限り、お金は残らないものです。

貯まる生活にシフトする
貯まる生活にシフトする
「先取り」で貯めるお金を確実に残す仕組みとは? 出典/『読んだら必ず「もっと早く教えてくれよ」と叫ぶお金の増やし方』